2018年02月17日
楊海英 ユーラシアウォッチ
中国から消えた「尖閣」地図、無印良品を襲った焚書の炎
https://www.newsweekjapan.jp/youkaiei/2018/02/post-10_1.php そもそも大陸国家である中国は海の世界に関しては、近年まで無関心だった。
私の手元に、58年11月に中国国家地図出版社から出された『世界地図集』がある。
現在の中国が頑として「釣魚島」と呼び「尖閣」という表現を禁止しているのに対し、
58年の権威ある地図はご丁寧にも日本式に「魚釣島と尖閣諸島」と表記。
さらに島々の南西沖に国境線を引き、「琉球群島に属する」と明白に記している。
しかも、この地図の前書きでは「社会主義の兄、ソ連の先進的な製図と知識を吸収して作成した」と明記。
中国だけでなく、社会主義の親分ソ連も同島を日本領と認めていたわけだ。
出版と結社の自由が実質的にない中国では、万事が指導者の意思で決定。まさに指導者の発言そのものが法律といえる。
その意味で、64年1月28日付の共産党機関紙・人民日報の記事は興味深い。
「中国人民の偉大な領袖」「世界革命の指導者」毛沢東が日本の日中友好協会副会長、
日本アジア・アフリカ連携委員会の常務理事、それに日本共産党機関紙・アカハタ(現・赤旗)の
北京特派員らに接見した席上でのことだ。
毛は「最近、日本全国で大規模な大衆運動が起こり、アメリカ帝国主義の核搭載戦闘機と潜水艦の配備に反対している」と、
日本の反米運動を評価。その上で、「駐留米軍を追い出し、米軍基地を撤廃して、日本の領土沖縄を返還するよう
求めている。こうした日本人民の正義の闘争を中国人民は断固として支持する」と述べたのだ。