東京都は3日、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言の発令を要請する新しい指標を発表した。新変異株「オミクロン株」の特性を踏まえ、重症者用病床使用率か、酸素投与が必要な患者の割合が30〜40%となり、かつ7日間平均の新規感染者数が2万4000人となった段階で判断する。
小池百合子知事は都のコロナ対策会議に出席し、都内の1日の新規感染者数が2万人を超え、重症者も増加傾向であることから、「オミクロン株の特性を踏まえた対策をさらに強化する。現時点、極めて重要な局面である」と危機感を示した。
都はこれまで、要請を行う目安を「病床使用率50%」としていた。目安は1日に超えたが、要請は見送っていた。小池氏は1日、検討のポイントとして「医療提供体制の逼迫を回避する点。それから社会経済活動を継続する観点だ」と強調し、「感染を止め、社会を止めない、命と暮らしを守ることを検討している」と話していた。
東京都の2日時点の重症者用病床使用率は5.5%にとどまっている一方、7日間平均の新規感染者数は1万6467人で感染拡大の勢いは止まっていない。
東京新聞
2022年2月3日 16時15分
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