0001クロ ★
2021/10/26(火) 21:10:00.96ID:CAP_USER9麻生氏は25日、北海道内であった衆院選候補者の応援演説で「昔、北海道のコメは『やっかいどう米』と言うほどだったが、今はやたらうまいコメを作るようになった」とした上で、品質向上は農家の努力ではなく「温度が上がったからだ。温暖化というと悪いことしか書いていないが、いいことがある」などと述べた。
しかし、北海道庁などによると、実情がまったく異なる。北海道は特有の厳しい気候に適した品種の開発・改良を数十年にわたって継続し、全国屈指のコメの主産地となった。1988年に登場した「きらら397」をはじめ、「ななつぼし」「ゆめぴりか」といったブランド米も次々と誕生している。
9月25日現在の北海道の2021年産米の作付面積は10万3300ヘクタール、主食用米の予想収穫量は52万6000トンに上り、いずれも新潟県に次ぐ規模だ。道内の農家で構成する「北海道農民連盟」の大久保明義委員長は26日、「全国でも北海道米が高い評価を得ているのは、全道を挙げてコメの品種改良を重ね、官・民・農が一体となって協力し、地位を確立した結果。生産者の努力と技術をないがしろにするような発言は断じて許されない」と抗議する談話を出した。
政府・与党は後始末に追われている。松野博一官房長官は26日の記者会見で「コメントは差し控えたい」と沈静化を図った。金子原二郎農相も閣議後記者会見で同様の対応でかわそうとしたが、記者から詰められると「農家の皆さんの努力に尽きる。気候どうこうというより、気候に合ったものを作る努力をした結果、今日がある」と麻生氏の発言を事実上、修正した。
気候変動の影響はコメの品質にどの程度、影響するのか。拓殖大北海道短大の田中英彦教授(作物学)は「稲が実るには穂が出た後の40日間で、気温が一定の水準に達する必要がある。温暖化が収量の安定化や品質向上に貢献する部分はある」とする一方で、「おいしいコメを生み出すには品種改良や農家の努力など技術の積み重ねが前提になる」と農家の努力を否定する麻生氏の発言は正しくないとの見方を示した。【浅川大樹】
毎日新聞
2021/10/26 20:46
https://mainichi.jp/articles/20211026/k00/00m/010/349000c