https://news.yahoo.co.jp/byline/toriumifujio/20201207-00211170/
流行語大賞
例年通り「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン 新語・流行語大賞が発表されました.
今年はコロナ以外話題があるのかと心配になりましたが,第一位こそ「3密」とコロナ関係でしたが,「鬼滅の刃」「フワちゃん」などコロナとは関係ない言葉も入っていました.
ところで,流行語大賞といえば毎年「え,ナニソレ」みたいな言葉が入っていて驚くことが多いのではないでしょうか.自分が知らないところで流行っている言葉もあるようで,世の中広いなあと毎年感じ入る次第です.というわけで,流行語大賞ベスト10がツイッター上でどんな感じに話題になっていたのか見てみたいと思います.
ちなみに,話題になったかどうかの感想は完全に個人の感想なうえに,著者はおそらく相当一般の人から感覚がズレているので「こいつ分かってねえなあ」という突っ込みは甘んじで受け入れたいと思います.
なお,3密は「3密,3密,三密」のいずれかをカウントし,オンライン○○は「オンライン」,どうぶつの森は「あつ森,どうぶつの森,ぶつ森」で取っています.
ネット出現頻度の分析
まずは,一日ごとの各言葉の出現頻度を見てみましょう.
一日当たりの流行語出現頻度(著者作成)
ツイッター上での話題性でいくと,発売直後の「どうぶつの森」の出現率がすごいです.また,特に緊急事態宣言付近から,「オンライン」が増加して話題としては長期にわたって継続しています.
「鬼滅の刃」は長期にわたって話題になり続けているようです.特に話題が大きくなるのは映画が話題になり始めた10月くらいでしょうか.
そこまで中程度に盛り上がったものに注目してみましょう.
一日当たりの流行語出現頻度(中頻度)(著者作成)
「アマビエ」,「3密」は新型コロナが流行りだした頃に話題になって,そのまま収束していったようです.
「アベノマスク」はちょいちょいバーストしながら7月末くらいまで継続的に話題になっていました.
「Goto」は7月に政策発表された直後が最大の話題になり,その後GoToが始まってからも割と大きな話題になっていました.
一方,「フワちゃん」は7月くらいに結構大きな話題になったみたいです.何があったんですかね.中程度はコロナ関係が固まっている中,フワちゃんが健闘しているのがちょっと面白い.
さらに数が少なかったのが「愛の不時着」と「ソロキャンプ」です.
一日当たりの流行語出現頻度(低頻度)(著者作成)
う〜ん,これは少なくともネット上で流行語とは言いづらそうですね.「ソロキャンプ」は時々あるピークは何なんでしょう.週末とかなのかな.
では,1月から11月までの合計ツイートを見てみましょう.
年間トータルツイート率(著者作成)
ここから,「オンライン」,「どうぶつの森」が二強で,「鬼滅の刃」が後に続く,という感じでした.大賞を取った「3密」はトータルで行くと「アマビエ」に負けてます.
ニュース記事出現頻度の分析
次に,ニュース記事としてはどう扱われていたかを見てみましょう.
CEEK.JP NEWSを使って,この一年で記事に出てきた数を数えてみました.
ニュース記事での出現率(CEEK.JP NEWSより著者作成)
これを見ると,やはり圧倒的オンラインですね.まあ,ニュース性は明らかに高かった気がします.そして,「3密」,「鬼滅の刃」,「Gotoキャンペーン」と続きます.「鬼滅の刃」強い.
ツイッターとニュースの両方を見ると「オンライン」が圧倒的勝利という感じですが,実際には「オンライン○○」その点を差し引くと,ニュースで2位だった「3密」が大賞というのも悪くはないのかなという気はします.
ただ,ネットでもニュースでもとなると「鬼滅の刃」でもよかったんじゃないでしょうか.
「鬼滅の刃」はニュースで大きく扱われるようになったのは年の後半だけですが,ネット上では年明けからずっと継続して話題でしたからね.実は大手メディアが「鬼滅の刃」のポテンシャルに気付くのが遅かっただけかもしれません.
(略)