https://www.zakzak.co.jp/smp/soc/news/200513/dom2005130006-s1.html
新型コロナウイルスをめぐる、国会審議の動画がネット上で炎上している。立憲民主党の福山哲郎幹事長が11日の参院予算委員会で、政府・専門家会議の尾身茂副座長(地域医療機能推進機構理事長)に質問したものだ。その言動について、ツイッター上で、「#福山哲郎議員に抗議します」がトレンド1位になり、医療関係者からも批判の声が上がっている。
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福山氏は注目の予算委員会で、国内の感染者を報告数の10倍程度とする専門家の推定を示して、「蓋然性があるのではないか」と質問した。
これに対し、尾身氏は「今の報告数よりも多いのは間違いないと思うが、すべての人に検査をしているわけではなく、10倍かどうかは私には言えない」とした。
その後、福山氏は「10倍いる可能性も否定もできないし、肯定もできないんですよね?」と尋ねた。
尾身氏が答弁席に向かう途中、安倍晋三首相が何かを話したため、福山氏は「何、指導してんですか!」と声を荒らげた。
一時速記が止まった後、尾身氏は、医療機関に行かない人の方が感染リスクが低いと考えられることから、東京都が発表している陽性率よりも感染者の数は少ないことが一般的である−などと感染状況について説明した。
その間、福山氏は「ちょっと(回答を)短くしてもらえます?」などと話したほか、最後には「全く答えていただけませんでした。残念です」と言い切った。
この動画が怒りを買っているのだ。
尾身氏は1978年に自治医科大学医学部を卒業し、99年から2009年まで世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局長を務めた。SARS(重症急性呼吸器症候群)対策の陣頭指揮を執り、今回の新型コロナ対策でも日々奮闘している。世界的権威だ。
福山氏独特の質問姿勢のせいか、ツイッターでは、「#福山哲郎議員に抗議します」というワードがトレンド1位になり、「#尾身先生を応援しよう」というワードもトレンド入りした。
医療関係者などから、「(尾身先生は)世界レベルでも誇れる経歴の持ち主」「あれが物尋ねる立場の人間の態度か?」「専門家会議の先生たちは、本当に頑張ってくれています」「パワハラはもうたくさん」「情けない。怒りがふつふつと湧いてくる」などとコメントが寄せられている。