暑さ対策の切り札は、雪? 東京五輪・パラリンピックの大会組織員会は4日、カヌー(スプリント)のテスト大会で、暑さ対策として人工雪を降らせることを明らかにした。会場の「海の森水上競技場」(東京都)は、約2千席ある観客席のうち半分しか屋根で覆われておらず、人工雪で冷却効果をみるという。
テスト大会は12〜15日に予定され、13日の競技の合間に「降雪機」を使う。組織委によると、この降雪機は、氷の柱を粉砕して雪を降らせる仕組みで、1分間に1立方メートルあたり、約30〜約270キロの降雪能力があるという。過去に音楽フェスティバルで使われた実績があるという。
海の森水上競技場は全座席が屋根で覆われるはずだったが、2016年に整備費削減を理由に変更された。テストの日は1トンの氷を使って屋根がないところに雪を降らせ、組織委の職員を観客役として座ってもらい、WBGT値(暑さ指数)の変化をみる。
降雪機は暑さ対策の当初のメニューになかった。組織委は「少しでもいいものはテストし、有効であれば活用したい」と説明する。(斉藤佑介)
朝日新聞
2019年9月4日20時04分
https://www.asahi.com/articles/ASM946DFRM94UTIL03Y.html