「風は気まぐれで誰かがコントロールできるようなものではない」――と、意図的に「解散風」をあおってみせた安倍首相。解散するのか、しないのか。「麻生財務相の政界引退を阻止するために解散するのではないか」という解説が流れている。
◇ ◇ ◇
「解散風」が強まった原因のひとつが、10連休中に行われた「安倍―麻生会談」だ。
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平成最終日の4月30日夜、麻生財務相が安倍首相の私邸を訪れて2時間会談。麻生財務相は、「10月に消費税を10%に上げた後や、来年夏の東京オリンピックの後は景気が落ち込む。衆院選をやるなら今年7月以外にない」と、“衆参ダブル選挙”に踏み切るべきだと進言したという。
連休後、この話が広がり、一気に「解散説」が強まった。
さらに、この会談の場で、解散が来年以降にずれ込んだら、麻生財務相は「政界引退」という話も出たのではないか、と臆測が飛んでいるのだ。
「すでに78歳の麻生太郎は、自分が元気なうちに選挙地盤を息子に継がせたいと考えているといいます。今年7月の解散総選挙なら、もう一度、自分が出馬するが、来年以降なら引退し、息子を後継にするのではないかとみられています」(政界関係者)
安倍首相は“盟友”である麻生財務相を引退させないためにも早期解散してもおかしくない、という解説が流れているのだ。政治評論家の有馬晴海氏がこう言う。
「安倍首相にとって、麻生さんを失うのは相当な痛手です。安倍政権は、麻生太郎、菅義偉、二階俊博という実力者3人によってバランスよく支えられている。1人でも欠けたら政権内のバランスが崩れて、安倍政権の弱体化につながりかねない。さらにもうひとつ、麻生さんを失う不安材料は、安倍政権を支えている麻生派がどうなるか見えないことでしょう。安倍政権は、細田派―麻生派―二階派の3派閥に支えられています。合わせると200人近くに達し、党所属議員の5割近くになる。でも、領袖の麻生さんが引退したら麻生派はどうなるか分からない。安倍首相が、麻生さんの引退を阻止したいと考えているのは確かだと思います」
やはり、安倍首相は解散に踏み切るのか。
日刊ゲンダイ
19/06/04 15:00
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/255346/
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「解散風」が強まった原因のひとつが、10連休中に行われた「安倍―麻生会談」だ。
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平成最終日の4月30日夜、麻生財務相が安倍首相の私邸を訪れて2時間会談。麻生財務相は、「10月に消費税を10%に上げた後や、来年夏の東京オリンピックの後は景気が落ち込む。衆院選をやるなら今年7月以外にない」と、“衆参ダブル選挙”に踏み切るべきだと進言したという。
連休後、この話が広がり、一気に「解散説」が強まった。
さらに、この会談の場で、解散が来年以降にずれ込んだら、麻生財務相は「政界引退」という話も出たのではないか、と臆測が飛んでいるのだ。
「すでに78歳の麻生太郎は、自分が元気なうちに選挙地盤を息子に継がせたいと考えているといいます。今年7月の解散総選挙なら、もう一度、自分が出馬するが、来年以降なら引退し、息子を後継にするのではないかとみられています」(政界関係者)
安倍首相は“盟友”である麻生財務相を引退させないためにも早期解散してもおかしくない、という解説が流れているのだ。政治評論家の有馬晴海氏がこう言う。
「安倍首相にとって、麻生さんを失うのは相当な痛手です。安倍政権は、麻生太郎、菅義偉、二階俊博という実力者3人によってバランスよく支えられている。1人でも欠けたら政権内のバランスが崩れて、安倍政権の弱体化につながりかねない。さらにもうひとつ、麻生さんを失う不安材料は、安倍政権を支えている麻生派がどうなるか見えないことでしょう。安倍政権は、細田派―麻生派―二階派の3派閥に支えられています。合わせると200人近くに達し、党所属議員の5割近くになる。でも、領袖の麻生さんが引退したら麻生派はどうなるか分からない。安倍首相が、麻生さんの引退を阻止したいと考えているのは確かだと思います」
やはり、安倍首相は解散に踏み切るのか。
日刊ゲンダイ
19/06/04 15:00
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