トランプ氏、両陛下と笑顔で握手 通訳介さず英語で会話
国賓として来日したトランプ米大統領夫妻の歓迎行事が27日午前、皇居・宮殿東庭(とうてい)であった。代替わり後、天皇、皇后両陛下が国賓を迎えたのは初めて。
トランプ氏と妻のメラニアさんを乗せた車列は午前9時すぎに正門から皇居へ。正門の鉄橋脇では皇宮警察音楽隊が出迎え、両陛下の結婚(1993年)を祝って故・團伊玖磨(だんいくま)氏が作曲した「新・祝典行進曲」を披露した。
午前9時20分すぎ、宮殿の南車寄せでは両陛下が迎えた。車から降りたトランプ氏は一度立ち止まり、小さく会釈。日の丸の赤を思わせる色のネクタイを締め、にこやかに「Nice to meet you」と話し、両陛下と握手を交わした。
続いて宮殿東庭で歓迎行事が開かれ、両陛下や秋篠宮ご夫妻、安倍晋三首相らが出席した。天皇陛下とトランプ氏が並んで赤いじゅうたんの上を歩き、皇后雅子さまとメラニアさんが続いた。その後、トランプ氏が1人で陸上自衛隊の儀仗(ぎじょう)隊の栄誉礼を受け、巡閲した。付近の小学校の児童や米国関係者が両国の国旗で出迎えるなど、歓迎ムードに包まれた。
その後、両陛下とトランプ夫妻は言葉を交わしながら宮殿に移動し、竹の間で会見に臨んだ。会見後は両陛下がトランプ夫妻を南車寄せまで見送り、天皇陛下はトランプ氏に「See you soon」、皇后さまはメラニアさんに「Have a nice day」とそれぞれ声をかけた。夜には宮殿で両陛下が主催する初の宮中晩餐(ばんさん)会が開かれる。
米国大統領が国賓として来日したのは、2014年4月のオバマ大統領(当時)以来約5年ぶり、7人目となった。戦後初の国賓も米国で、1953年のニクソン副大統領夫妻(当時)だった。(中田絢子、長谷文)
朝日新聞
2019年5月27日11時34分
https://www.asahi.com/articles/ASM5S4H7TM5SUTIL01F.html