天皇陛下に対する安倍晋三首相の内奏の様子が公開されたことについて、野党側から15日、疑問を呈する声が相次いだ。異例の対応とあって、国民民主党は宮内庁の担当者を国会に呼び、「天皇の政治利用」に当たらないかただした。
内奏は首相らが国政の課題などについて説明するもの。陛下は14日に皇居で、即位後初めて首相の内奏を受けられたが、宮内庁はこの際の写真や映像を公開した。内奏の様子が明らかにされたのは2013年に続き2回目。
国民民主の玉木雄一郎代表は15日の記者会見で、「どういう経緯で出したのか、首相官邸の指示だったのか、説明責任を果たさないと『政治利用』の批判は免れない」と指摘。共産党の穀田恵二国対委員長は会見で「ああいうやり方は政治利用で、許されざることだ」と批判した。
一方、国民民主による聴取の場に出席した宮内庁の担当者は「官邸の指示」を否定。「陛下の国事行為を広く知ってもらう広報活動の一環だ」と説明した。
時事通信
2019年05月15日16時33分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019051500947&g=pol