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【コラム】文大統領家族のうわさ、韓国大統領府は説明責任を果たせ
妻の金正淑氏が日本の茶道にはまり、娘のタヘ氏も日本留学
産経新聞の記事に沈黙を守る大統領府
国民の知る権利はどうなる
朴槿恵(パク・クンヘ)前大統領の「セウォル号沈没当時、空白の7時間」を記事にしたソウル支局長が起訴され、韓国で裁判まで受けた日本の産経新聞が、今度は文在寅(ムン・ジェイン)大統領の家族を取り上げた。同紙の黒田勝弘特派員は先月30日付の同紙コラムに「文大統領の夫人は釜山で(日本の伝統茶道を受け継ぐ)裏千家の茶道教室に熱心に通っていた」「娘のタヘ氏は日本の国士舘大学に留学した」などとした上で「文大統領の家庭は以外と親日的かも知れない」との見方を示した。黒田氏はさらに「一般国民と同じく家族や側近は日本を楽しんでいるのに、文大統領本人は保守派たたきの親日糾弾や反日・愛国の歴史回顧に熱を上げている。これを官製民族主義と皮肉る声をよく聞く」と結論づけている。
このコラムが報じられてから10日以上過ぎたが、大統領府は何の反応も示していないため、どうやら「フェイクニュース」ではないようだ。黒田氏は先月釜山を取材した際、これらの話を現地で聞いたという。黒田氏は2月のコラムでもタヘ氏について「日本への留学経験もある国際派のようだ」と書き、今回のコラムでは「国士舘大学」と留学先まで明かした。東京都内にあるこの大学は明治維新以降、大陸侵略を訴えた右翼団体「玄洋社」の関係者が設立した大学だという。「反日大統領」として知られる文大統領の娘が日本の大学に、しかも右翼勢力が設立した大学に留学したとなれば、日本でも当然話題になるだろう。
文大統領の娘・タヘ氏家族の海外移住に対する疑問の声は3カ月以上も続いている。大統領の家族が任期中に突然海外に移住するのは確かに異例だ。その理由について説明を求めた保守系野党・自由韓国党の郭尚道(クァク・サンド)議員に対し、韓国大統領府の反応は今も非常にとげとげしい。大統領府の盧英敏(ノ・ヨンミン)秘書室長は「疑惑を提起した方々が恥ずかしいだろう」としながらも、タヘ氏家族の海外移住に関する事実関係は明らかにできないとしている。このような対応では憶測が膨らむだけだ。疑惑はさらに膨れあがり、うわさは新たなうわさを生み出すだろう。
高級ビラ(低層マンション)売却問題もそうだ。タヘ氏は家族が住んでいたソウル市内の高級住宅街にあったビラを夫から贈与され、これを売却してタイに移住した。文大統領の当選前から海外で生活していたのならともかく、常識的に考えて到底納得がいかない。自宅を売って海外に移住するのなら、わざわざ夫から贈与を受けてから売る必要があったのか疑問だらけだ。普通の家庭ならこのような形で不動産を売却するようなことはしない。郭議員が提起した問題は誰でも普通に疑問に思うだろう。そのため郭議員は国民を代表して説明を求めたのであり、大統領府も誠実に説明するのが当然だ。しかし大統領府は「陰謀であり根拠のない虚偽を広めた」などと過敏な反応を示した。それなら韓国にいない理由くらい公表してもよさそうなものだ。
あの険悪だった第五共和国(1981−88年の全斗煥〈チョン・ドゥファン〉政権)時代、野党議員らは全大統領の弟や兄の越権行為を問題視した。これに対して当時の権力はそれなりに説明責任を果たし、すでに明らかになった事実関係は一切隠そうとはしなかった。不正が暴かれても権力がそれをごまかそうとすれば、韓国では国民感情がそれを許さない。正当な形で問題提起された疑惑について、傍若無人かつ恥知らずな態度でそれを握りつぶし、政権与党がこれを代理で告発するという奇怪な発想は一体どこから来たのだろうか。これほど裸になった権力もはじめて目にした。大統領家族の話題が産経新聞のようなメディアで嫌韓・反韓の素材として取り上げられることもプライドが傷つく。しかし大統領府自ら説明責任さえ果たせばうわさは消える。今からでも遅くはない。
鄭権鉉(チョン・グォンヒョン)論説委員
※参考 国士舘大学の旗
(略)
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【コラム】文大統領家族のうわさ、韓国大統領府は説明責任を果たせ
妻の金正淑氏が日本の茶道にはまり、娘のタヘ氏も日本留学
産経新聞の記事に沈黙を守る大統領府
国民の知る権利はどうなる
朴槿恵(パク・クンヘ)前大統領の「セウォル号沈没当時、空白の7時間」を記事にしたソウル支局長が起訴され、韓国で裁判まで受けた日本の産経新聞が、今度は文在寅(ムン・ジェイン)大統領の家族を取り上げた。同紙の黒田勝弘特派員は先月30日付の同紙コラムに「文大統領の夫人は釜山で(日本の伝統茶道を受け継ぐ)裏千家の茶道教室に熱心に通っていた」「娘のタヘ氏は日本の国士舘大学に留学した」などとした上で「文大統領の家庭は以外と親日的かも知れない」との見方を示した。黒田氏はさらに「一般国民と同じく家族や側近は日本を楽しんでいるのに、文大統領本人は保守派たたきの親日糾弾や反日・愛国の歴史回顧に熱を上げている。これを官製民族主義と皮肉る声をよく聞く」と結論づけている。
このコラムが報じられてから10日以上過ぎたが、大統領府は何の反応も示していないため、どうやら「フェイクニュース」ではないようだ。黒田氏は先月釜山を取材した際、これらの話を現地で聞いたという。黒田氏は2月のコラムでもタヘ氏について「日本への留学経験もある国際派のようだ」と書き、今回のコラムでは「国士舘大学」と留学先まで明かした。東京都内にあるこの大学は明治維新以降、大陸侵略を訴えた右翼団体「玄洋社」の関係者が設立した大学だという。「反日大統領」として知られる文大統領の娘が日本の大学に、しかも右翼勢力が設立した大学に留学したとなれば、日本でも当然話題になるだろう。
文大統領の娘・タヘ氏家族の海外移住に対する疑問の声は3カ月以上も続いている。大統領の家族が任期中に突然海外に移住するのは確かに異例だ。その理由について説明を求めた保守系野党・自由韓国党の郭尚道(クァク・サンド)議員に対し、韓国大統領府の反応は今も非常にとげとげしい。大統領府の盧英敏(ノ・ヨンミン)秘書室長は「疑惑を提起した方々が恥ずかしいだろう」としながらも、タヘ氏家族の海外移住に関する事実関係は明らかにできないとしている。このような対応では憶測が膨らむだけだ。疑惑はさらに膨れあがり、うわさは新たなうわさを生み出すだろう。
高級ビラ(低層マンション)売却問題もそうだ。タヘ氏は家族が住んでいたソウル市内の高級住宅街にあったビラを夫から贈与され、これを売却してタイに移住した。文大統領の当選前から海外で生活していたのならともかく、常識的に考えて到底納得がいかない。自宅を売って海外に移住するのなら、わざわざ夫から贈与を受けてから売る必要があったのか疑問だらけだ。普通の家庭ならこのような形で不動産を売却するようなことはしない。郭議員が提起した問題は誰でも普通に疑問に思うだろう。そのため郭議員は国民を代表して説明を求めたのであり、大統領府も誠実に説明するのが当然だ。しかし大統領府は「陰謀であり根拠のない虚偽を広めた」などと過敏な反応を示した。それなら韓国にいない理由くらい公表してもよさそうなものだ。
あの険悪だった第五共和国(1981−88年の全斗煥〈チョン・ドゥファン〉政権)時代、野党議員らは全大統領の弟や兄の越権行為を問題視した。これに対して当時の権力はそれなりに説明責任を果たし、すでに明らかになった事実関係は一切隠そうとはしなかった。不正が暴かれても権力がそれをごまかそうとすれば、韓国では国民感情がそれを許さない。正当な形で問題提起された疑惑について、傍若無人かつ恥知らずな態度でそれを握りつぶし、政権与党がこれを代理で告発するという奇怪な発想は一体どこから来たのだろうか。これほど裸になった権力もはじめて目にした。大統領家族の話題が産経新聞のようなメディアで嫌韓・反韓の素材として取り上げられることもプライドが傷つく。しかし大統領府自ら説明責任さえ果たせばうわさは消える。今からでも遅くはない。
鄭権鉉(チョン・グォンヒョン)論説委員
※参考 国士舘大学の旗
(略)