臨時国会 論点めじろ押し 24日召集
2018年10月21日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201810/CK2018102102000122.html
秋の臨時国会が二十四日に召集される。政府・与党は、災害復旧費を盛り込んだ二〇一八年度第一次補正予算案、外国人労働者の受け入れ拡大に向けて新たな在留資格を設ける入管難民法改正案の成立を目指す。安倍晋三首相が意欲を示す改憲論議も進める構えだ。野党は「政治とカネ」など閣僚の資質を追及する。 (木谷孝洋)
先の内閣改造では、麻生太郎副総理兼財務相が森友学園を巡る決裁文書改ざんの責任を取らずに留任。柴山昌彦文部科学相は就任直後に教育勅語を評価する発言をした。片山さつき地方創生担当相ら初入閣組には「政治とカネ」を巡る問題が次々に発覚している。
野党各党は「閣僚の資質に問題がありそうな人をしっかりただす」(立憲民主党の辻元清美国対委員長)方針を確認。片山氏の国税庁への口利き疑惑では、すでに野党合同で関係省庁へのヒアリングを始めた。
政府が提出する法案のうち、野党が徹底論戦を挑む「対決法案」になりそうなのは入管難民法改正案だ。介護や建設業界での人手不足の深刻化を受け、単純労働を含む十四分野で外国人労働者の受け入れを拡大する。新制度では、条件を満たせば家族の帯同や長期の在留も可能になる。
それでも、政府は「移民政策を取ることは考えていない」(首相)と明言している。対する野党側は「事実上の移民政策だ」(立憲民主党の枝野幸男代表)と批判。なし崩しの移民解禁になると追及する構えだ。
衆参両院の憲法審査会の動きも焦点になる。自民党は憲法九条への自衛隊明記を柱とする党の改憲条文案を憲法審に提示し、議論を進めたい考え。野党側は改憲の是非を問う国民投票でのテレビCM規制を優先すべきだとして、自民党案の議論を拒む方針だ。
来年十月の消費税率10%への引き上げの是非や、関税引き下げなどの貿易交渉を巡る日米間の認識のずれも論点になる。会期は十二月十日まで。首相の所信表明演説と各党の代表質問に続き、西日本豪雨や北海道地震の復旧費を中心とする九千三百五十六億円の補正予算案の審議に入る。
2018年10月21日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201810/CK2018102102000122.html
秋の臨時国会が二十四日に召集される。政府・与党は、災害復旧費を盛り込んだ二〇一八年度第一次補正予算案、外国人労働者の受け入れ拡大に向けて新たな在留資格を設ける入管難民法改正案の成立を目指す。安倍晋三首相が意欲を示す改憲論議も進める構えだ。野党は「政治とカネ」など閣僚の資質を追及する。 (木谷孝洋)
先の内閣改造では、麻生太郎副総理兼財務相が森友学園を巡る決裁文書改ざんの責任を取らずに留任。柴山昌彦文部科学相は就任直後に教育勅語を評価する発言をした。片山さつき地方創生担当相ら初入閣組には「政治とカネ」を巡る問題が次々に発覚している。
野党各党は「閣僚の資質に問題がありそうな人をしっかりただす」(立憲民主党の辻元清美国対委員長)方針を確認。片山氏の国税庁への口利き疑惑では、すでに野党合同で関係省庁へのヒアリングを始めた。
政府が提出する法案のうち、野党が徹底論戦を挑む「対決法案」になりそうなのは入管難民法改正案だ。介護や建設業界での人手不足の深刻化を受け、単純労働を含む十四分野で外国人労働者の受け入れを拡大する。新制度では、条件を満たせば家族の帯同や長期の在留も可能になる。
それでも、政府は「移民政策を取ることは考えていない」(首相)と明言している。対する野党側は「事実上の移民政策だ」(立憲民主党の枝野幸男代表)と批判。なし崩しの移民解禁になると追及する構えだ。
衆参両院の憲法審査会の動きも焦点になる。自民党は憲法九条への自衛隊明記を柱とする党の改憲条文案を憲法審に提示し、議論を進めたい考え。野党側は改憲の是非を問う国民投票でのテレビCM規制を優先すべきだとして、自民党案の議論を拒む方針だ。
来年十月の消費税率10%への引き上げの是非や、関税引き下げなどの貿易交渉を巡る日米間の認識のずれも論点になる。会期は十二月十日まで。首相の所信表明演説と各党の代表質問に続き、西日本豪雨や北海道地震の復旧費を中心とする九千三百五十六億円の補正予算案の審議に入る。