https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171127-00000101-mai-pol
自民、公明両党は27日の衆院予算委員会で、学校法人「森友学園」への国有地売却問題で説明責任を求めるなど、政府をチェックする姿勢を演出しようと努めた。「与党2対野党8」から「5時間対9時間」に与党の質問時間を増やしたことで「なれ合いが増えただけ」との批判を懸念したからだ。ただ、自民党議員は野党攻撃や首相への賛辞も随所に織り交ぜ、森友問題では核心に入る前に次のテーマに移るなど、従来通りの「緩さ」も目立った。
「『価格の提示はしていない』との答弁は、虚偽だったのではないか」。自民党の菅原一秀氏は、森友学園の籠池泰典前理事長が公表した音声データと過去の政府答弁が矛盾する、とただした。音声データでは財務省近畿財務局が「1億3000万円を下回る売却はない」などと額に言及しており、同省の太田充理財局長は「価格交渉ではなかった」と釈明。自民の田村憲久氏も「安倍政権で格差が広がったのではないか」と問うなど、従来の「安倍1強」国会とは違う姿勢をアピールしてみせた。
質問時間の増加に加え、森友・加計問題への世論の不信も意識した自民国対は予算委の質問議員に「厳しくやってほしい」と要請。公明党の石田祝稔政調会長も、会計検査院が森友学園を巡る文書の不備を指摘したことに関し、「こうしたことが2度あれば、公権力の行使とは何なのかと言われる」と苦言を呈した。
ただ、与党の「勢い」は質問の一部にとどまった。菅原氏は「籠池氏のフェイク(虚偽)に基づいて質問し、国民をミスリードした。猛省してほしい」と野党を非難。森友学園の音声データでは「不適切で厳に戒めなければならない」と財務省をしかったが、それ以上は追及しなかった。田村氏は「(説明は)悪魔の証明で難しいが、天使のように謙虚に答えてほしい」と首相にエールを送った。
自民の新藤義孝氏は「ヨイショしているわけではない」と断りながら、「首相は就任以来、延べ129国を訪れた。前政権の倍だ」と持ち上げた。与党の後に質問に立った立憲民主党の長妻昭代表代行は「与党は前半少しきつめだったが、(最後は)一件落着という内容だった」と批判した。【小山由宇、水脇友輔】
自民、公明両党は27日の衆院予算委員会で、学校法人「森友学園」への国有地売却問題で説明責任を求めるなど、政府をチェックする姿勢を演出しようと努めた。「与党2対野党8」から「5時間対9時間」に与党の質問時間を増やしたことで「なれ合いが増えただけ」との批判を懸念したからだ。ただ、自民党議員は野党攻撃や首相への賛辞も随所に織り交ぜ、森友問題では核心に入る前に次のテーマに移るなど、従来通りの「緩さ」も目立った。
「『価格の提示はしていない』との答弁は、虚偽だったのではないか」。自民党の菅原一秀氏は、森友学園の籠池泰典前理事長が公表した音声データと過去の政府答弁が矛盾する、とただした。音声データでは財務省近畿財務局が「1億3000万円を下回る売却はない」などと額に言及しており、同省の太田充理財局長は「価格交渉ではなかった」と釈明。自民の田村憲久氏も「安倍政権で格差が広がったのではないか」と問うなど、従来の「安倍1強」国会とは違う姿勢をアピールしてみせた。
質問時間の増加に加え、森友・加計問題への世論の不信も意識した自民国対は予算委の質問議員に「厳しくやってほしい」と要請。公明党の石田祝稔政調会長も、会計検査院が森友学園を巡る文書の不備を指摘したことに関し、「こうしたことが2度あれば、公権力の行使とは何なのかと言われる」と苦言を呈した。
ただ、与党の「勢い」は質問の一部にとどまった。菅原氏は「籠池氏のフェイク(虚偽)に基づいて質問し、国民をミスリードした。猛省してほしい」と野党を非難。森友学園の音声データでは「不適切で厳に戒めなければならない」と財務省をしかったが、それ以上は追及しなかった。田村氏は「(説明は)悪魔の証明で難しいが、天使のように謙虚に答えてほしい」と首相にエールを送った。
自民の新藤義孝氏は「ヨイショしているわけではない」と断りながら、「首相は就任以来、延べ129国を訪れた。前政権の倍だ」と持ち上げた。与党の後に質問に立った立憲民主党の長妻昭代表代行は「与党は前半少しきつめだったが、(最後は)一件落着という内容だった」と批判した。【小山由宇、水脇友輔】