「少額領収書」安倍政権徹底追及 同じ店に1日2回…吉野復興相が政治資金でスナック代支出
2017年7月15日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/209484
「まだ(震災があったのが)東北の方でよかった」――トンデモ発言で辞任した今村雅弘前復興相(70)の後釜についた吉野正芳復興相(68)。4月末の就任会見で今村発言について「私は被災地(選出)だから、絶対に許せない」と大見えを切っていたが、政治資金の地元への落とし方には疑問符がつく。
吉野氏が代表を務める政党支部の収支報告書(2013〜14年分)を確認すると、キャバクラやスナックで遊んでいたと疑われる支出が見つかった。
14年2月1日には、地元・福島県いわき市の繁華街にあるスナック店「スナックBright」に1日で2回支出。金額はそれぞれ2万円と2万2000円だった。支出の目的は「食事代」だ。
それにしても、同じ日に2度もスナックに支出するとは不可解だ。この年の報告書で3万円を超える「食事代」はゼロ。高額支出の批判を恐れて、領収書を2枚に分けたのか。それとも、スナックを一度出て別の店で飲んだ後、また同じスナックに戻ったのか。いずれにしても、デタラメだ。
さらに、同年5月22日は福島市内のキャバクラ「CUTIE CAP」に1万7300円、6月3日は1万4600円を支出。こちらも「食事代」で、全て事務所の借料や電話料金など、事務所の維持に関わる「事務所費」として処理されている。
スナックやキャバクラでの飲食が、事務所の維持とどう関係するのか。吉野事務所に問い合わせたが、締め切りまでに返答はなかった。政治資金に詳しい神戸学院大の上脇博之教授はこう言う。
「キャバクラなどでの飲み食いが政治活動に必要なものとは思えません。私的な会合の支払いを安易に政治資金で賄ったと疑われても仕方がない。支部として支払い義務のないものを、あるように装い処理したのなら、虚偽記載に当たる可能性も出てきます。しかも、支部は税金が原資の政党交付金を受けている。道義的に見ても大きな問題があるでしょう」
吉野氏は、もともと目立たない上、地元評も「原発政策について歯切れが悪い」「真面目そうだけど地味でよく知らない」とイマひとつ。政治資金の使途も不明瞭では、来月初旬に行われるという内閣改造で「交代」は濃厚だ。