0001煮卵 ★
2024/05/22(水) 14:24:55.08ID:d0GhpPEN9外国人が被災する事態にも、言語や生活習慣の違いを踏まえながら適切に対応できると期待される。大阪府泉佐野市は今年度、府内で初めて、外国人「だけ」の分団を設置する方針だ。
(北口節子)
泉佐野市が計画するのは「外国人消防分団(仮称)」。災害で交通機関がまひした場合などに、他の外国人住民や旅行者らの避難誘導や、避難所での通訳などを担うことが考えられている。
団員となる外国人は、日本語での日常会話を行え、日本人団員からの指示や命令を理解できることを必須とする。今後、市内の5分団との間で、外国人分団の運用について詳細を詰め、条例改正などの手続きを経て運用開始を目指す。
関西空港を抱える泉佐野市は、外国人就労者を積極的に受け入れる方針を掲げており、今年4月末時点の外国籍の市民は3028人と、人口の約3%を占める。さらに、コロナ禍が明けて市内に滞在する訪日外国人も増えたことも、外国人消防分団を導入するきっかけとなった。
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消防団は、消防組織法に基づいて各市町村が設置する組織で、団員は非常勤特別職の地方公務員にあたる。団員の業務には、火災現場からの退去を命じたり、延焼を防ぐのに家屋を破壊したりする行為も含まれる。
しかし、これら「公権力」を行使する公務員には日本国籍が必要と、1953年に内閣法制局が見解を示している。団員についても同様と解釈されるため、外国人の入団に慎重な自治体も多いとされる。
そこで、泉佐野市は「機能別消防団員」の制度を採ることにした。あらかじめ決められた特定の任務に従事する団員で、避難所などで女性の被災者への対応などにあたる「女性消防団員」が代表例。市は、外国人の団員が公権力行使にあたらない任務だけを担えるよう準備を進めている。
泉佐野市は今後、在住外国人に入団を打診することにしており、木内利昭・危機管理監は「多様な人材に災害時の活動に参加してもらうことが目的。防災やボランティアに興味がある外国人に入団してもらえるよう募りたい」と話している。
※消防団員 普段は仕事や学業をしながら、火災や災害が発生すれば現場に駆けつけ、消火や救助、住民の避難誘導などに従事し、消防隊員の活動を補完する。任用は各自治体の条例で定める。
◾3年で1・8倍
総務省消防庁によると、全国の外国人団員は2023年4月1日時点で479人。集計を開始した20年の269人から1・8倍に増えた。府内では、箕面市や貝塚市など6市が計10人の外国人を任用している。
外国人留学生が多い滋賀県草津市は、15年から在住外国人だけの機能別消防団を設置。
横浜市も20年から外国人を任用し、21年に外国語を話せる日本人も加わる「外国人防災指導チーム」を作った。
外国人団員の広がりを受けて、総務省消防庁は今年度中に、外国人団員が活動できる範囲を整理し、参考事例と合わせて一定の考え方を示す方向で検討している。
曖昧だったその位置付けが明確にされる見通しで、同庁の担当者は「地域の実情に応じ、防災力の充実強化を図る上で効果的だ」としている。
[読売新聞]
2024/5/22(水) 14:05
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