リンゴやナシ、モモなど幅広い果物に被害をもたらす果樹カメムシ類が今年は大量発生し、注意報を発令した自治体が21日時点で例年を大きく上回る25府県に達したことが農林水産省の調べで分かった。
通常は少ない春先から各地で多数確認される異常事態で、夏の産卵期を経て、さらに広がる恐れがある。
温暖化などの影響で越冬した成虫が増えたとみられ、農家は薬剤散布や果実への袋がけといった対策を迫られている。
果樹カメムシ類は収穫前の果実の汁を吸い、変形や落果被害を及ぼす。
特に警戒が必要な害虫として、チャバネアオカメムシ、クサギカメムシ、ツヤアオカメムシの3種類が挙げられている。
注意報は重要な病害虫の多発が予測され、早めの防除措置が必要な場合に発令する。
今年は3月22日の愛媛県を皮切りに4、5月にかけて関東から九州の各地に広がった。ナシなどの産地で知られる千葉県は10年ぶりとなる注意報を今月発令した。
4月に県内10カ所で行った調査で、平年の7倍以上ものカメムシが捕獲されたためだ。
共同通信 5/21(火) 18:39配信
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