「公共トイレ利用議論を」 LGBT超党派議連が総会 - 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA25BE20V20C23A7000000/
2023年7月25日 20:30
超党派の「LGBTに関する課題を考える議員連盟」は25日、総会を国会内で開き、性同一性障害の経済産業省職員に対する省内の女性用トイレの使用制限を違法とした最高裁判決について議論した。出席者からは「不特定多数が利用する公共トイレの利用の在り方を議論すべきだ」との意見が上がった。
最高裁判決は、「公共施設のトイレなどを想定した判断ではない」との補足意見も付いた。自民党の保守系議連からは、判決が拡大解釈して適用されることへの懸念が出ている。
総会では、先の通常国会で成立した性的少数者への理解増進法の施行を受け、政府から取り組み状況について報告を受けた。法律に基づく基本計画や指針の策定時期に関し、政府側は「具体的なスケジュールを示せる段階にない」と答えた。
会長の岩屋毅元防衛相(自民)は冒頭「大事なのは多様性を包摂し得る社会をつくることだ」と訴えた。理解増進法が2021年に超党派議連の実務者で合意した法案とは異なる内容になっていると指摘し「私の力不足だ」と陳謝した。基本計画や指針について「本来の趣旨、目的と異なっていると思った時には、しっかり指摘していきたい」と強調した。
総会には、立憲民主党の西村智奈美代表代行や、公明党の谷合正明幹事長代理、共産党の田村智子政策委員長ら与野党議員が出席した。