国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は4日、中国の新疆ウイグル自治区で警察当局が大規模にウイグル族らの携帯電話を監視していたとする報告を公表した。「暴力とテロリズム」に関わるファイルを保存していないか、監視アプリを通じ秘密裏に調べていたという。
HRWは、当局が収集していたとみられるデータを入手し分析。当局が区都ウルムチで2017~18年の約9カ月間、約120万台の携帯電話を対象に、保存されていた情報約1100万件を収集していたと指摘した。
うち一部を解析したところ、イスラム教の聖典コーランの朗読など宗教的内容のファイルが大半で、一部に「ジハード(聖戦)」を訴えるなど暴力的な内容のものもあった。HRWの担当者は「コーランを携帯電話に保存しているだけで警察に取り調べられかねない」と懸念を示した。(共同)
産経ニュース
2023/5/4 17:21
https://www.sankei.com/article/20230504-CZDQPO6G7VKLBIYUOWLHPH2WY4/