ブラジルのボルソナロ前大統領が在任中、サウジアラビア政府から贈られた4億円を超える宝飾品を適切な手続きをせず私物化しようとした疑いが出ていて、ボルソナロ氏は5日、警察に出頭し、疑惑への関与を否定しました。
現地メディアなどによりますとおととし10月、ボルソナロ前政権の代表団はサウジアラビアで政府関係者と面談した際、ボルソナロ夫妻への贈り物として1650万レアル、日本円で4億3000万円相当のネックレスなどを受け取りました。
ブラジルでは外国政府からの贈り物は原則として国の財産になります。
しかし、ボルソナロ前政権の関係者は手荷物として宝飾品を持ち込もうとし、サンパウロの空港の税関で押収されたということです。
その後、ボルソナロ氏側は宝飾品を取り戻すため複数回にわたって税務当局に働きかけを行ったと伝えられています。
これについてボルソナロ氏は5日、首都ブラジリアの連邦警察の本部に出頭し、およそ3時間にわたって証言を行いました。
この中で、ボルソナロ氏は「宝飾品の存在について当時は知らなかった」などと疑惑への関与を否定したということです。
先月末にアメリカから帰国したボルソナロ氏をめぐっては、ことし1月に起きた議会などの襲撃事件に関しても捜査の対象になっています。
NHK NEWS WEB
2023年4月6日 10時24分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230406/k10014030391000.html