12年前の東日本大震災で児童など84人が犠牲になった宮城県石巻市の大川小学校では今月11日、遺族たちが竹の灯籠に明かりをともすことにしていて、5日、仕上げの作業が行われました。
東日本大震災で児童と教職員、合わせて84人が犠牲になった大川小学校では、鎮魂の願いを込めて竹の灯籠に明かりをともす取り組みを、去年に続き、3月11日に遺族たちが行います。
命の大切さなどを考えるきっかけにしてもらおうと、灯籠づくりは県内外から参加者を募って行っていて、5日はおよそ30人が参加しました。
作業は仕上げの段階で、参加者は飾りの穴が彫られた竹を磨いたり、竹の中にLEDライトを通したりしていました。
参加した静岡県の大学3年生は「大学で震災や防災教育を学んでいて、参加しようと思いました。多くの人に竹明かりを見てほしい」と話していました。
今回のプロジェクトの共同代表を務め、震災で大川小学校の6年生だった三男を亡くした佐藤和隆さんは「風化は確実に進んでいると思いますが、作業に関わることで1人でも多くの人に震災を思い出してもらいたい。11日は震災を改めて思い起こす静かな日にしてほしい」と話していました。
NHK 2023年3月5日 18時38分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230305/amp/k10013999181000.html