■バスケ大会がつらかった
大学入学共通テストが終わり、私立大学の入試が始まった。2月下旬には国立大学の試験が控えている。当然のことながら、いまこのタイミングにおいては、多くの受験生にとって「目の前の試験がすべて」という状況だろう。しかし実際のところ、大学の合否と同様に……というか、合否にもまして重要なのが、「大学に進学してからどのような生活を送るか」ということだ。
(略)
数年前に東大を卒業したBさん(男性)は、【前編】「「田舎出身の東大生」が青ざめた…入学直後の「オリ合宿」でいきなり浴びせられる「まさかの洗礼」」で見た通り、新入生の親睦旅行とも言える「オリ合宿」で、学生生活の“スタートダッシュ”における、地方出身の学生のディスアドバンテージを痛感したという。
ここでは、Bさんの経験をもとに、学生生活のスタートにおいて、ありがちなつまずきについて見ていく。ポイントは「地方と首都圏の格差」だ。Bさんがオリ合宿を振り返る。
「キツかったのが、バスが着いた越後湯沢でおこなわれたバスケ大会でした…」
「体育館みたいなところでバスケットボールをやらされたんですが、東大生で運動できるやつなんてそんなにいないだろう、と思っていたら、意外にもまともにプレイできる人が多くて驚きました。
まあそれ自体はいいんですが、問題はプレー中にミスをしてしまったときです。クラスメイトに入学前からの知り合いがいるような首都圏の高校出身の人たちは、ミスがあっても「何やってんだよ~」みたいな感じで、うまくネタにしてもらえる。それなりの関係があるからこそ生まれる楽しげな空気です。
でも、僕みたいな、もともとの知り合いがいない人間がミスをしてしまうと、すごく微妙な空気……言ってみれば「こいつ、いじっていいのかな?」みたいななんとも言えない雰囲気になってしまうんですね。
そういうことを全然気にしないタイプの人間もいるとは思いますが、「変な空気にしちゃいけない」とプレッシャーを感じて、バスケが終わったころにはぐったりしていました」
■「タテのつながり」
その後、Bさんたちのクラスは宿泊施設に移動して、クラスのなかでの「役職決め」をおこなうことになった。
「クラスを実質的に仕切ることが多い「コンパ長」(パ長)や、試験対策委員を束ねる「シケ長」といった役職を決めるんです。まあ言ってみれば、そこでクラスの中心がだれになるのか、なんとなくの空気が醸成されるんですが、ここでは「タテのつながり」がものを言っていました」
前編の記事で述べた通り、オリ合宿は、一つ上の学年の学生が「オリター」として、新入生どうしが親睦を深められるよう、さまざまな工夫をする。
このオリターが、役職決めのときにも力を発揮するのだという。Bさんが続ける。
「当然ながら、オリターにも名門高校の出身者が多い。で、パ長なんてなかなか自分から立候補はしづらいものですから、オリターが自分と同じ出身校の新入生を、ちょっと強引にパ長にしたりするんです。
ああ、こうやって人脈でいろんなことが決まっていくんだなと、社会の現実を知ったような気持ちになりました。
もっとも、シケ長という役職については名門校の出身であることが実利的な意味を持っています。シケ長は、クラスのみんなが試験対策をしやすいように、過去問を集めたり、主要教科のノートの共有方法を考えたり、その業務の割り振りをしたりといった仕事をするのですが、名門校出身者は先輩とのつながりがあるので、過去問を入手したりしやすい。
まあ、それもやはり人脈がものを言う社会の縮図のようで、釈然としないものを感じましたが」
Bさんは、その後、なんとか努力してクラスに溶け込んでいったというが、いまでも、当時を振り返って、こんな気持ちになるという。
「もし東大入学直後、首都圏の名門出身者との条件の違いを前に、悲観的な気持ちになって「ついていけない」と、ドロップアウトした可能性もなくはなかったな…と想像することがあります。
これを「甘い」と思う人もいるとは思いますが、しかし、首都圏の人が、僕が抱いたような疎外感や寄る辺なさを持ちづらいというのは事実でしょう」
SNSなどの発達で、地方と都会の「情報の格差」は、徐々に解消されてきている。しかし、大学に進学したさいの安心感や疎外感には、まだいくらか差がありそうだ。
現代ビジネス編集部1.28
https://gendai.media/articles/-/105312
★1:1/29 08:48
前スレ
【東京大学】「田舎出身の東大生」が絶句…入学直後、痛いほどに感じる「首都圏名門校出身者」との「巨大な格差」
http://2chb.net/r/newsplus/1674949730/
大学入学共通テストが終わり、私立大学の入試が始まった。2月下旬には国立大学の試験が控えている。当然のことながら、いまこのタイミングにおいては、多くの受験生にとって「目の前の試験がすべて」という状況だろう。しかし実際のところ、大学の合否と同様に……というか、合否にもまして重要なのが、「大学に進学してからどのような生活を送るか」ということだ。
(略)
数年前に東大を卒業したBさん(男性)は、【前編】「「田舎出身の東大生」が青ざめた…入学直後の「オリ合宿」でいきなり浴びせられる「まさかの洗礼」」で見た通り、新入生の親睦旅行とも言える「オリ合宿」で、学生生活の“スタートダッシュ”における、地方出身の学生のディスアドバンテージを痛感したという。
ここでは、Bさんの経験をもとに、学生生活のスタートにおいて、ありがちなつまずきについて見ていく。ポイントは「地方と首都圏の格差」だ。Bさんがオリ合宿を振り返る。
「キツかったのが、バスが着いた越後湯沢でおこなわれたバスケ大会でした…」
「体育館みたいなところでバスケットボールをやらされたんですが、東大生で運動できるやつなんてそんなにいないだろう、と思っていたら、意外にもまともにプレイできる人が多くて驚きました。
まあそれ自体はいいんですが、問題はプレー中にミスをしてしまったときです。クラスメイトに入学前からの知り合いがいるような首都圏の高校出身の人たちは、ミスがあっても「何やってんだよ~」みたいな感じで、うまくネタにしてもらえる。それなりの関係があるからこそ生まれる楽しげな空気です。
でも、僕みたいな、もともとの知り合いがいない人間がミスをしてしまうと、すごく微妙な空気……言ってみれば「こいつ、いじっていいのかな?」みたいななんとも言えない雰囲気になってしまうんですね。
そういうことを全然気にしないタイプの人間もいるとは思いますが、「変な空気にしちゃいけない」とプレッシャーを感じて、バスケが終わったころにはぐったりしていました」
■「タテのつながり」
その後、Bさんたちのクラスは宿泊施設に移動して、クラスのなかでの「役職決め」をおこなうことになった。
「クラスを実質的に仕切ることが多い「コンパ長」(パ長)や、試験対策委員を束ねる「シケ長」といった役職を決めるんです。まあ言ってみれば、そこでクラスの中心がだれになるのか、なんとなくの空気が醸成されるんですが、ここでは「タテのつながり」がものを言っていました」
前編の記事で述べた通り、オリ合宿は、一つ上の学年の学生が「オリター」として、新入生どうしが親睦を深められるよう、さまざまな工夫をする。
このオリターが、役職決めのときにも力を発揮するのだという。Bさんが続ける。
「当然ながら、オリターにも名門高校の出身者が多い。で、パ長なんてなかなか自分から立候補はしづらいものですから、オリターが自分と同じ出身校の新入生を、ちょっと強引にパ長にしたりするんです。
ああ、こうやって人脈でいろんなことが決まっていくんだなと、社会の現実を知ったような気持ちになりました。
もっとも、シケ長という役職については名門校の出身であることが実利的な意味を持っています。シケ長は、クラスのみんなが試験対策をしやすいように、過去問を集めたり、主要教科のノートの共有方法を考えたり、その業務の割り振りをしたりといった仕事をするのですが、名門校出身者は先輩とのつながりがあるので、過去問を入手したりしやすい。
まあ、それもやはり人脈がものを言う社会の縮図のようで、釈然としないものを感じましたが」
Bさんは、その後、なんとか努力してクラスに溶け込んでいったというが、いまでも、当時を振り返って、こんな気持ちになるという。
「もし東大入学直後、首都圏の名門出身者との条件の違いを前に、悲観的な気持ちになって「ついていけない」と、ドロップアウトした可能性もなくはなかったな…と想像することがあります。
これを「甘い」と思う人もいるとは思いますが、しかし、首都圏の人が、僕が抱いたような疎外感や寄る辺なさを持ちづらいというのは事実でしょう」
SNSなどの発達で、地方と都会の「情報の格差」は、徐々に解消されてきている。しかし、大学に進学したさいの安心感や疎外感には、まだいくらか差がありそうだ。
現代ビジネス編集部1.28
https://gendai.media/articles/-/105312
★1:1/29 08:48
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【東京大学】「田舎出身の東大生」が絶句…入学直後、痛いほどに感じる「首都圏名門校出身者」との「巨大な格差」
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