第114回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和5年1月17日、厚生労働省)の報告による、
我が国における新型コロナウイルス感染症の状況等についてお知らせいたします。
≪参考:オミクロン株とその亜系統の特徴に関する知見≫
【感染性・伝播性】
オミクロン株はデルタ株に比べ、世代時間が約2日(デルタ株は約5日)に短縮、倍加時間と潜伏期間も短縮し、
感染後の再感染リスクや二次感染リスクが高く、感染拡大の速度も非常に速いことが確認されている。
なお、報告されているデータによれば、これまでの株と同様に発症前の伝播は一定程度起きていると考えられる。
【感染の場・感染経路】
国内では、多くの感染がこれまでと同様の機会(換気が不十分な屋内や飲食の機会等)で起きており、
感染経路もこれまでと同様、飛沫が粘膜に付着することやエアロゾルの吸入、接触感染等を介していると考えられている。
【重症度等】
昨年7・8月の自宅での死亡事例においては、同時期の死亡者全体の傾向と同様、70歳以上の者が約8割を占め、
新型コロナ以外の要因による死亡事例も多いことが示唆される。
また、新型コロナ陽性死体取扱い状況によると、月別報告件数は昨年12月に過去最多となり、
死因が新型コロナとされる割合は、直近では約3割となっている。
【ウイルスの排出期間】
国内データによれば発症後10日目までは感染リスクが残存し、発症後7日目までが感染力が高く、
5日間待機後でもまだ3分の1の患者が感染性のあるウイルスを排出している状態。
8日目(7日間待機後)になると、多くの患者(約85%)は感染力のあるウイルスを排出しておらず、
当該ウイルスを排出している者においても、ウイルス量は発症初期と比べ7日目以降では6分の1に減少したとの報告がある。
https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/11759-covid19-ab114th.html
![【コロナ感染の場・感染経路】国立感染症研究所「国内では多くの感染が換気が不十分な屋内や飲食の機会等で起きている」 [クロケット★]->画像>2枚](https://www.niid.go.jp/niid/images/PDF/covid19/114thJP_1.png)