「ゼロコロナ」政策の大幅緩和に踏み切った中国では感染が急拡大し、医療体制の不備や医薬品供給の準備不足が露呈している。
都市部の労働者が地方に帰省する来年1月の春節(旧正月)を控え、中国政府は地方政府に対し、
高齢者のワクチン接種促進や農村の診療体制強化を求めているが、実効性のある対策をとれるかは不透明だ。
感染者が急増している北京市中心部・西城区の体育館には、臨時の発熱外来用テントが八つ設置され、
19日も防護服姿のスタッフが受診に訪れる住民らの対応にあたっていた。「薬をくれ」とつらそうにする人もいた。
中国政府は7日、防疫措置の大幅緩和を発表した。厳しい移動制限や感染者を洗い出して隔離する大規模PCR検査を取りやめた。
その後、各地で感染が急拡大し、北京などの大都市では病院の発熱外来に患者が殺到している。
19日に発表された18日の新規感染者数は1918人。
しかし、中国のSNSでは「薬が売り切れて買えない」 「6時間並んで解熱剤の処方箋だけ」などと苦情が後を絶たず、
感染者数は実態が反映されていない可能性が高い。
中国では来年1月の春節の連休に合わせ、多くの人が都市から農村部へ帰省すると予想される。
中国メディアは14日、中国政府の防疫担当者の見立てとして「1月以降、帰省ラッシュを迎えた多くの農村地区の防疫能力が試される」と報じた。
政府が把握しきれない感染者がさらに増え、診療体制が 脆弱な農村地域では、医療機関が対応しきれなくなる懸念がある。
中国ではワクチン接種を終えた80歳以上の人は約66%にとどまっている。発熱などの副反応を恐れて接種を控える人が多い。
香港紙・明報は19日、農村地域の接種率が全国平均よりも低い可能性を指摘し、
「ワクチン接種の必要性を農村にも広め、早急にワクチン接種を担う人材を派遣することが急務だ」と強調した。
一方で、米欧企業が開発したワクチンと比べ、感染予防効果が低いとされる中国製しか浸透していないことへの懸念が残る。
接種率を高めても、感染予防や重症化防止につながるかは未知数だ。
https://www.yomiuri.co.jp/world/20221220-OYT1T50022/
都市部の労働者が地方に帰省する来年1月の春節(旧正月)を控え、中国政府は地方政府に対し、
高齢者のワクチン接種促進や農村の診療体制強化を求めているが、実効性のある対策をとれるかは不透明だ。
感染者が急増している北京市中心部・西城区の体育館には、臨時の発熱外来用テントが八つ設置され、
19日も防護服姿のスタッフが受診に訪れる住民らの対応にあたっていた。「薬をくれ」とつらそうにする人もいた。
中国政府は7日、防疫措置の大幅緩和を発表した。厳しい移動制限や感染者を洗い出して隔離する大規模PCR検査を取りやめた。
その後、各地で感染が急拡大し、北京などの大都市では病院の発熱外来に患者が殺到している。
19日に発表された18日の新規感染者数は1918人。
しかし、中国のSNSでは「薬が売り切れて買えない」 「6時間並んで解熱剤の処方箋だけ」などと苦情が後を絶たず、
感染者数は実態が反映されていない可能性が高い。
中国では来年1月の春節の連休に合わせ、多くの人が都市から農村部へ帰省すると予想される。
中国メディアは14日、中国政府の防疫担当者の見立てとして「1月以降、帰省ラッシュを迎えた多くの農村地区の防疫能力が試される」と報じた。
政府が把握しきれない感染者がさらに増え、診療体制が 脆弱な農村地域では、医療機関が対応しきれなくなる懸念がある。
中国ではワクチン接種を終えた80歳以上の人は約66%にとどまっている。発熱などの副反応を恐れて接種を控える人が多い。
香港紙・明報は19日、農村地域の接種率が全国平均よりも低い可能性を指摘し、
「ワクチン接種の必要性を農村にも広め、早急にワクチン接種を担う人材を派遣することが急務だ」と強調した。
一方で、米欧企業が開発したワクチンと比べ、感染予防効果が低いとされる中国製しか浸透していないことへの懸念が残る。
接種率を高めても、感染予防や重症化防止につながるかは未知数だ。
https://www.yomiuri.co.jp/world/20221220-OYT1T50022/