岸田文雄首相が目玉政策に掲げる子ども関連予算の「将来的な倍増」の雲行きが怪しい。肝心の財源について、首相が来年度に道筋を示すと表明し、具体的な検討が先送りされたからだ。防衛費増額に向けては有識者会議で活発な議論が続いている。この違いはどこから来るのか。
「3兄弟」。来年度の予算編成に向けた今夏の概算要求基準で、子育て、防衛、脱炭素の3分野はこう呼ばれた。将来の日本のありようを大きく左右する政策として政権が最重要視し、金額も例外扱い。財源確保の議論は年末にかけて本格化させる予定だった。
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子育て政策の財源議論が遅れている
とりわけ子育て支援の重要性は、人口減少への危機感から、長らく指摘されてきた。
昨年に生まれた日本人の子ど…(以下有料版で,残り1033文字)
朝日新聞 里2022年11月16日 7時00分
https://www.asahi.com/articles/ASQCH6S9FQC8UTFK00T.html?iref=comtop_7_06]