止まらない値上げで「物価高倒産」急増 8月中にも過去最多を更新か
値上げが止まらない――。上場飲食料品メーカー105社は、7月末までに累計1万8532品目で値上げを実施。値上げラッシュは今秋以降も続くとみられ、家計を圧迫し続けている。こういった値上げの動きは、値上げをする側の企業にも暗い影を落としているようだ。
帝国データバンクの調査によると、原油や燃料、原材料などの仕入れ価格上昇、取引先からの値下げ圧力などで価格転嫁できなかった値上げ難などにより、収益が維持できずに倒産する「物価高倒産」が急増しているという。
同社が調査を開始した2018年1月から、22年7月までに判明した物価高倒産は累計558件。22年は1~7月で116件に達しており、早ければ8月にも年間最多件数を更新する可能性が高いという。
特に、物価高倒産の約8割を中小企業が占めており、同社は、「燃料、原材料、物流コストの高騰を受け、中小企業を取り巻く事業環境は悪化。しかし、物価高による値上げを消費者や事業者は許容しておらず、価格転嫁も最小限に抑える企業が少なくない」と指摘する。
追いつめられる中小・零細企業
116件を業種別にみると、燃料高の影響が大きい「運輸業」(33件)がトップで、全体の約3割を占めた。以下、木材・資材高の余波を受けた「建設業」(27件)、「卸売業」(18件)が続く。
業種をさらに詳しくみると、「運輸業」(33件)、「総合工事」(16件)が上位を占めた。その他、小麦や油脂の世界的な価格上昇の影響が大きい「飲食料品製造」(11件)、「飲食料品卸売」(9件)、「飲食料品小売」(6件)が続く。
英国で著名なチョコレートブランドの日本法人であるホテルショコラ(東京都渋谷区)は7月28日、物価高や輸送費高騰などが追い打ちとなり法的手続きによる再建を目指すこととなった。同社のような「食品」関連は26件と約2割を占めた。
帝国データバンクは、「倒産には至らないまでも、価格転嫁が難しい中小・零細企業の体力を確実に奪っており、今後は『卸売』や『小売』で物価高倒産がさらに増加するおそれもある」と分析する。
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2208/29/news023.html
値上げが止まらない――。上場飲食料品メーカー105社は、7月末までに累計1万8532品目で値上げを実施。値上げラッシュは今秋以降も続くとみられ、家計を圧迫し続けている。こういった値上げの動きは、値上げをする側の企業にも暗い影を落としているようだ。
帝国データバンクの調査によると、原油や燃料、原材料などの仕入れ価格上昇、取引先からの値下げ圧力などで価格転嫁できなかった値上げ難などにより、収益が維持できずに倒産する「物価高倒産」が急増しているという。
同社が調査を開始した2018年1月から、22年7月までに判明した物価高倒産は累計558件。22年は1~7月で116件に達しており、早ければ8月にも年間最多件数を更新する可能性が高いという。
特に、物価高倒産の約8割を中小企業が占めており、同社は、「燃料、原材料、物流コストの高騰を受け、中小企業を取り巻く事業環境は悪化。しかし、物価高による値上げを消費者や事業者は許容しておらず、価格転嫁も最小限に抑える企業が少なくない」と指摘する。
追いつめられる中小・零細企業
116件を業種別にみると、燃料高の影響が大きい「運輸業」(33件)がトップで、全体の約3割を占めた。以下、木材・資材高の余波を受けた「建設業」(27件)、「卸売業」(18件)が続く。
業種をさらに詳しくみると、「運輸業」(33件)、「総合工事」(16件)が上位を占めた。その他、小麦や油脂の世界的な価格上昇の影響が大きい「飲食料品製造」(11件)、「飲食料品卸売」(9件)、「飲食料品小売」(6件)が続く。
英国で著名なチョコレートブランドの日本法人であるホテルショコラ(東京都渋谷区)は7月28日、物価高や輸送費高騰などが追い打ちとなり法的手続きによる再建を目指すこととなった。同社のような「食品」関連は26件と約2割を占めた。
帝国データバンクは、「倒産には至らないまでも、価格転嫁が難しい中小・零細企業の体力を確実に奪っており、今後は『卸売』や『小売』で物価高倒産がさらに増加するおそれもある」と分析する。
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2208/29/news023.html