柏崎刈羽原発のテロ対策不備は「柏崎刈羽固有の問題」 規制委報告
4/27(水) 10:00配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/231a4a4c846f2dfe666fa2a0ace0123a4db96505
東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)でテロ対策の不備が相次いで発覚した問題で、原子力規制委員会は27日、改善策の実効性や問題の背景に関する検査の中間報告をまとめた。他の原発との比較の結果、テロ対策の責任者が他の業務を兼ねているためテロ対策に当たる時間が少ないことや、関連会議に参加していない点などが明らかになり、一連の問題は柏崎刈羽原発固有のものだったと認定した。
【上空から見た柏崎刈羽原発】
柏崎刈羽原発では昨年、敷地内への侵入を検知する機器が16カ所で故障し、うち10カ所でずさんな代替措置しかとられていなかったことや、運転員が同僚のIDカードを使って中央制御室へ不正侵入したことなどが相次いで発覚した。東電は昨年9月に原因などをまとめた報告書で、追加の生体認証装置の導入など36項目の改善策を提示。これについて規制委が検査を進めていた。
規制委の検査では、他の電力会社を含む国内全原発のテロ対策担当者や、東電社員らに聞き取りを実施。その結果、柏崎刈羽原発だけが、テロ対策の責任者が関連会議に参加しておらず、対策本部で執務に当たる機会も極端に少なかった。他原発では、侵入検知器の故障時の対応などにも問題は見られなかった。そのため、一連の不備は「他電力に共通する問題や東電の全社的な問題ではなく、柏崎刈羽原発に固有の問題だ」と断じた。
◇踏み込んだ指摘なし
ただ、なぜ柏崎刈羽原発だけで一連の不備が起きたかについての踏み込んだ指摘は無かった。
一方、東電の報告書については、複数の侵入検知器が同時期に故障したことへの技術的な原因分析や、現場の発電所員に関わる組織の弱みなど3項目の検証が不十分だとして、再検証を要求。改善策の中に、現場実態に即した実効性のあるテロ対策のマニュアル策定も入れるよう求めた。
原発再稼働の前提となる今後の検査については、経営陣の関連業務への関与など8項目を重点的に確認するとした。昨年4月に出された核燃料の移動禁止命令の解除には、この8項目の改善が必要となる。
4/27(水) 10:00配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/231a4a4c846f2dfe666fa2a0ace0123a4db96505
東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)でテロ対策の不備が相次いで発覚した問題で、原子力規制委員会は27日、改善策の実効性や問題の背景に関する検査の中間報告をまとめた。他の原発との比較の結果、テロ対策の責任者が他の業務を兼ねているためテロ対策に当たる時間が少ないことや、関連会議に参加していない点などが明らかになり、一連の問題は柏崎刈羽原発固有のものだったと認定した。
【上空から見た柏崎刈羽原発】
柏崎刈羽原発では昨年、敷地内への侵入を検知する機器が16カ所で故障し、うち10カ所でずさんな代替措置しかとられていなかったことや、運転員が同僚のIDカードを使って中央制御室へ不正侵入したことなどが相次いで発覚した。東電は昨年9月に原因などをまとめた報告書で、追加の生体認証装置の導入など36項目の改善策を提示。これについて規制委が検査を進めていた。
規制委の検査では、他の電力会社を含む国内全原発のテロ対策担当者や、東電社員らに聞き取りを実施。その結果、柏崎刈羽原発だけが、テロ対策の責任者が関連会議に参加しておらず、対策本部で執務に当たる機会も極端に少なかった。他原発では、侵入検知器の故障時の対応などにも問題は見られなかった。そのため、一連の不備は「他電力に共通する問題や東電の全社的な問題ではなく、柏崎刈羽原発に固有の問題だ」と断じた。
◇踏み込んだ指摘なし
ただ、なぜ柏崎刈羽原発だけで一連の不備が起きたかについての踏み込んだ指摘は無かった。
一方、東電の報告書については、複数の侵入検知器が同時期に故障したことへの技術的な原因分析や、現場の発電所員に関わる組織の弱みなど3項目の検証が不十分だとして、再検証を要求。改善策の中に、現場実態に即した実効性のあるテロ対策のマニュアル策定も入れるよう求めた。
原発再稼働の前提となる今後の検査については、経営陣の関連業務への関与など8項目を重点的に確認するとした。昨年4月に出された核燃料の移動禁止命令の解除には、この8項目の改善が必要となる。