ロシア軍はウクライナへの侵攻で苦戦を強いられた末に同国東部に戦力を再配置し、近く攻勢をかける見通しだ。東部の戦いが侵攻作戦や和平協議の行方を左右するとみられる。立て直しを図るロシア軍にウクライナ軍はどう立ち向かうのか。
ロシア軍、節目の「戦勝」狙い立て直し
「いつ始まるかは予測できない。だが、敵は攻勢を始める準備をほぼ終えた」
ウクライナ国防省のモトゥジャニク報道官は11日、ロシア軍による東部ドンバス地方(ドネツク、ルガンスク両州一帯)での部隊配置に言及し、「ウクライナ軍の準備はできている」と激しい戦闘が始まると予想した。
ウクライナ側の分析では侵攻してきた約120のロシア軍の大隊のうち、半数近くが破壊されたり、戦闘能力の一部を失ったりしたとみられる。首都キーウ(キエフ)周辺など北部に侵攻していたロシア軍部隊も撤収を余儀なくされたが、その後にロシア南西部のウクライナ国境地帯に再集結。一部がすでにウクライナ東部の前線に向かう様子が衛星写真などで確認されている。
親露派武装勢力が一部を実効支配してきたドネツク、ルガンスク両州の完全制圧は、両州の住民の「保護」を侵攻の理由の一つに掲げてきたロシア軍にとって最低限の軍事目標だ。プーチン露大統領は12日、訪問先のロシア極東で「目的はドンバス地方の人々を助けることだ」と改めて強調。キーウ周辺などでの作戦は「ウクライナ軍を身動きできなくし、ドンバスでのより活発な活動の条件を作り出すためだった」と訴え、「軍事作戦は任務の完全遂行まで続行される」と述べた。
ラトビアに拠点を置くロシア独立系ニュースサイト「メドゥーザ」は、ウクライナ東部で予想される新たな攻勢について「これまで見てきたものとは全く違う作戦になる」との専門家の見方を紹介す…(以下有料版で,残り1910文字)
毎日新聞 2022/4/13 21:44(最終更新 4/13 22:11) 有料記事 2654文字
https://mainichi.jp/articles/20220413/k00/00m/030/308000c
ロシア軍、節目の「戦勝」狙い立て直し
「いつ始まるかは予測できない。だが、敵は攻勢を始める準備をほぼ終えた」
ウクライナ国防省のモトゥジャニク報道官は11日、ロシア軍による東部ドンバス地方(ドネツク、ルガンスク両州一帯)での部隊配置に言及し、「ウクライナ軍の準備はできている」と激しい戦闘が始まると予想した。
ウクライナ側の分析では侵攻してきた約120のロシア軍の大隊のうち、半数近くが破壊されたり、戦闘能力の一部を失ったりしたとみられる。首都キーウ(キエフ)周辺など北部に侵攻していたロシア軍部隊も撤収を余儀なくされたが、その後にロシア南西部のウクライナ国境地帯に再集結。一部がすでにウクライナ東部の前線に向かう様子が衛星写真などで確認されている。
親露派武装勢力が一部を実効支配してきたドネツク、ルガンスク両州の完全制圧は、両州の住民の「保護」を侵攻の理由の一つに掲げてきたロシア軍にとって最低限の軍事目標だ。プーチン露大統領は12日、訪問先のロシア極東で「目的はドンバス地方の人々を助けることだ」と改めて強調。キーウ周辺などでの作戦は「ウクライナ軍を身動きできなくし、ドンバスでのより活発な活動の条件を作り出すためだった」と訴え、「軍事作戦は任務の完全遂行まで続行される」と述べた。
ラトビアに拠点を置くロシア独立系ニュースサイト「メドゥーザ」は、ウクライナ東部で予想される新たな攻勢について「これまで見てきたものとは全く違う作戦になる」との専門家の見方を紹介す…(以下有料版で,残り1910文字)
毎日新聞 2022/4/13 21:44(最終更新 4/13 22:11) 有料記事 2654文字
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