[2022年2月11日9時22分]
サッカーの元ミャンマー代表で、来日中に国軍のクーデターに抗議した後、日本に亡命したピエリヤンアウンさん(26)が父親から絶縁するとの新聞広告を出されたことが10日分かった。
ピエリヤンアウンさんは共同通信の取材に「父親が身の危険を感じ、苦渋の決断をしたと理解している」と話した。
実家周辺で、抗議活動家の支援者でさえも摘発が相次いでいるといい「愛する息子を勘当せざるを得なかった父親の気持ちを思うと心が痛い」と語った。
ミャンマーでは、本人の代わりに親族が拘束されたり、財産を没収されたりすることがあり、危害が及ばないよう親が子供を勘当し、国営紙などに広告を載せる例が相次いでいる。
父親の弁護士によると、8日付の中部マンダレーの地元紙に「息子の度重なる背信に、親子の縁を切ることを決めた」とする広告を出した。
ピエリヤンアウンさんはマンダレー出身。昨年5月、サッカーのワールドカップ予選で来日し、日本戦開始前に独裁への抵抗を示す3本指のポーズをして国軍に抗議した。同8月に難民認定を受けた。
ミャンマーでは、全権を握った国軍への抗議活動に多くの若者が参加している。(共同)
https://www.nikkansports.com/soccer/world/news/202202110000066.html