JR九州が今秋に長崎、佐賀両県で暫定開業する西九州新幹線の準備を着々と進めている。先行開業する武雄温泉(佐賀)―長崎間の5駅で流すオリジナルの発車メロディーをこのほど発表し、ご当地をイメージさせる音で旅に彩りを加えることを目指す。走行車両は既に大村車両基地(長崎県大村市)に運ばれ、3月には一般公開する予定で、開業に向けて機運を高める。
発車メロディーは、フュージョンバンド「カシオペア」の元メンバーで、鉄道関係の音楽を数多く手掛ける向谷実氏が作曲した。武雄温泉、嬉野温泉(佐賀)、新大村(長崎)、諫早(同)、長崎の5駅ホームで発車時に流れる。
長崎駅のメロディーは、長崎の秋の風物詩として知られる大祭「長崎くんち」の銅鑼(どら)や、浦上天主堂などの鐘の音を取り入れた。武雄温泉ではシンボルの楼門をイメージさせるように工夫したという。発車メロディーとともに、駅到着時などに車内で流すメロディーも制作した。
向谷氏は、既に開業している九州新幹線鹿児島ルートなど、JR九州の18駅で流れるメロディーでも作曲を担当している。記者会見で向谷氏は、現地周辺を取材し、長崎にゆかりのある妻の意見を聞いて制作したと説明。メロディーの終わりに余韻を持たせ、旅が続いていくと感じる効果を意識したという。
鉄道ファンとして有名な向谷氏は「新幹線が初めて走ることは、地域のみなさんに大きなインパクトになる。音楽も旅の思い出や生活の一部になってほしい」と期待した。
九州新幹線長崎ルートのうち、新鳥栖(佐賀)―武雄温泉は未着工だが、向谷氏は「短い区間の新幹線をどう楽しむか。この新幹線の希少価値を逆手にとって商売をされたらいいのでは。逆に観光名所になる」とJR九州を励ました。
メロディーは動画サイト「ユーチューブ」のJR九州公式チャンネルで聞くことができる。
一方、大村車両基地は3月20日に公開し、デビューを待つ車両「かもめ」が見学できる。募集人員は2600人で、今月14日までインターネットで応募を受け付けている。応募が多い場合は抽選を行う。
青柳俊彦社長は「編成した後の車両としては初めてのお披露目になるので、ぜひ楽しんでほしい」と語った。(一居真由子)
https://www.sankei.com/article/20220203-2P6JUNNKPBLMHIZV4PXYTHMI3A/
記者会見に出席したJR九州の青柳俊彦社長(右)と向谷実氏
![【鉄道】発車メロディー発表…西九州新幹線開業へ機運高める [愛の戦士★]YouTube動画>2本 ->画像>2枚](https://rz.anime-tube.win/pic.php?http://i.imgur.com/1Nylhfq.jpg)