英国の保健衛生当局は10日、新型コロナウイルスワクチンの3回目の追加接種により、
新たな変異株「オミクロン株」の感染による発症を70〜75%抑制できるとする分析結果を発表した。
初期の分析のため慎重な解釈が必要とした上で、当局は「追加接種を強く推奨する」と強調した。
当局は、オミクロン株に感染した581人の症例と、インド由来の「デルタ株」の症例を比較した。
米ファイザー製や英アストラゼネカ製のワクチンを2回接種した場合、オミクロン株ではデルタ株に比べて有効性が大幅に低下した。
これに対し、追加接種を受けると、オミクロン株に対しても発症を防ぐ効果が確認されたという。
英国ではオミクロン株の感染拡大が止まらず、10日には新たに448人を確認した。
1日あたりの新型コロナの新規感染者数は約5万8000人を記録し、1月以来の高い水準に達している。
英北部スコットランドのニコラ・スタージョン自治政府首相は10日の記者会見で、
オミクロン株の感染拡大をきっかけに、近い将来に「感染の津波」が起きると警告。
感染リスクが高まるクリスマスの会合の延期などを市民に呼びかけた。
https://www.yomiuri.co.jp/medical/20211211-OYT1T50122/
ロンドン市内でファイザー製のワクチン接種を受ける男性