毎日新聞 12/10(金) 9:50
滋賀県警大津北署は8日、行方不明になった高齢男性の早期発見に貢献した嘱託警察犬のハートオブユーロスターズJP号(通称「すみれ」、雌の3歳)の飼い主で大津市の介護職員、飛田智子さん(58)と指導員を務めた同市の訓練士、杉本哲星さん(37)に署長感謝状を贈った。
同署によると、11月13日午後6時過ぎ、大津市内の高齢者施設に入所する男性(82)がいなくなったと同署に届け出があった。要請を受けて出動したすみれは男性のパジャマのにおいをかぎ、杉本さんをJR堅田駅に案内。駅員への聞き込みなどから、大阪府高槻市に向かったことが分かり、男性は午後8時10分ごろに同市内で保護された。
贈呈式では同署の西村芳信署長が飛田さんと杉本さんに賞状を授与。すみれはおもちゃのボールを贈られ、うれしそうに遊んでいた。
すみれは、両親も警察犬として活躍している「警察犬一家」に生まれ、県警の嘱託警察犬になって2年目のラブラドールレトリバー。普段は元気で甘えん坊な性格だが、ハーネス(胴輪)を付けると仕事モードに入る。今回も鼻の良さと瞬発力を生かし、施設から堅田駅まで約4キロの道のりをパワフルに誘導した。昨年も草津署管内で行方不明事案の解決に貢献して表彰されている。
飛田さんは「男性が見つかって本当に良かった。少しでも役に立ててうれしい」、杉本さんは「訓練を始めた頃から物覚えが良かった。1、2年目から活躍してくれて優秀だ」と喜んだ。【菅健吾】
https://news.yahoo.co.jp/articles/cc654d00c6d183004ca8af2a7bea1ce189ba7c61
お手柄嘱託警察犬「ハートオブユーロスターズJP号」と指導員の杉本哲星さん=滋賀県大津市真野2の大津北署で2021年12月8日午後1時40分、菅健吾撮影