2021年12月3日
日比谷花壇は先月末に、東京都内の斎場2カ所に花の自動販売機を設置した。故人やその親族へ花と共にメッセージを送るなど、別れの場面での新たな花の活用を提案する。
自販機は東京博善が運営する落合斎場(東京都新宿区)と代々幡斎場(東京都渋谷区)の各ロビーに設置し、「フォーエバーフラワー」と名付けた。「斎場で新たな花贈りの文化をつくれないか」と、半年ほど前に日比谷花壇から東京博善へ提案した。新型コロナウイルス下で葬儀の規模が縮小傾向にある中、「美しい花と共に故人を送り出してあげたい」というニーズは高いとみて企画した。
「おいのりメッセージフラワー」(1000〜2000円)は、花にメッセージカードが付いており、出棺時の花入れなど故人の見送りの場に立ち会えない人が、受付や参列する親族に渡すことを想定する。花瓶付きの「より添いフラワー」(1500円〜)は、参列者が故人をしのんで自宅へ持ち帰ったり、喪主が会葬の礼品として参列者に配るといった使い道を意図した。
商品の入れ替えは日比谷花壇自ら行う。来年4月28日までの期間限定での設置だが、好評の場合、設置の延長や他の斎場への設置も視野に入れる。
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