幸福度は、未婚者より既婚者のほうが高く、男性より女性のほうが高い。
これは世界的にも割と共通した傾向で、2017〜2020年の「世界価値観調査」においても、
調査対象77カ国中、未婚者より既婚者の幸福度が高い国は70%を超え、男性より女性の幸福度が高い国も53%あります。
日本もその多数派に属します。それどころか、既婚者の幸福度が高い順では日本は5位、女性の幸福度が高い順では3位とトップグループにランクインします。
■40〜50代未婚男性の幸福度の低さ
日本における年代別でみてもその傾向は顕著ですが、私が2020年に国内で調査した以下のグラフにもあるとおり、
とくに気になるのは40〜50代の未婚男性の幸福度の際立つ低さです。
逆にいえば、未婚の40〜50代男性の不幸度がいちばん高いということになります。これは2016年から継続調査の推移を見ても同様の傾向です。
未婚男性の幸福度が突出して低い理由として、すぐ思いつく要因としては「未婚男性は低年収だから」というものがあります。
実際『「金がないから結婚できない」と嘆く人の大誤解』の記事でも考察しましたが、
東京や大都市圏においては「金がないから結婚できない」という問題は確かに存在します。
しかし、未婚男性の低い幸福度は年収だけのせいなのかというとそうでもないのです。
年収別に幸福度を20〜50代未既婚で比べると、未婚も既婚も年収が上がるごとに幸福度は増しますが、
同じ年収でも未婚と既婚とでは幸福度に大きな差があります。年収100〜900万円の間ではほぼ20ポイントの差が均等にあります。
むしろ、未婚男性は1000万円の年収で幸福度が頭打ちになり、それ以降は下がる傾向すら見られます。
これを見る限り、年収より未婚か既婚かの配偶関係のほうが幸福度に強く影響を与えていると考えられます。
■恋愛経験との関係は?
次に、恋愛経験と幸福度の関係についてみてみます。
以下のグラフは、「現在恋人がいる」「今はいないが過去には恋人がいた」
「今まで一度も付き合った相手がいたことがない」という状況別に未婚男女での幸福度を比較したものです。
「幸福だ」と感じる割合だけではなく、「不幸だ」と感じる割合もあわせてみるために、幸福と不幸の割合の差分にて比較してみることとします。
こちらも男女差が明確に出ます。未婚男性は「現在恋人がいる」群ではすべての年代で幸福が不幸を上回りますが、
「今まで一度もいない」群はすべてマイナス(不幸割合が幸福割合を上回る)という結果となりました。
女性も同じような傾向はありますが、40代の「今まで一度もいない」群を除けば、すべて幸福割合のほうが上回ります。
つまり、恋愛経験があるかないかで幸不幸の影響を最も受けているのが、「一度も恋愛経験のない」未婚男性たちということになります。
一般的に、「恋愛=幸せ」の図式は女性にあてはまるものと考えられがちですが、
既婚より未婚の幸福度が低い結果とあわせると(既婚者は少なくとも恋愛経験を経ている)、
男性の幸せにおいて重要な因子は、むしろ年収より恋愛なのではないかという仮説も成り立ちます。
(以下略、全文はソースにて)
https://toyokeizai.net/articles/-/455386
これは世界的にも割と共通した傾向で、2017〜2020年の「世界価値観調査」においても、
調査対象77カ国中、未婚者より既婚者の幸福度が高い国は70%を超え、男性より女性の幸福度が高い国も53%あります。
日本もその多数派に属します。それどころか、既婚者の幸福度が高い順では日本は5位、女性の幸福度が高い順では3位とトップグループにランクインします。
■40〜50代未婚男性の幸福度の低さ
日本における年代別でみてもその傾向は顕著ですが、私が2020年に国内で調査した以下のグラフにもあるとおり、
とくに気になるのは40〜50代の未婚男性の幸福度の際立つ低さです。
逆にいえば、未婚の40〜50代男性の不幸度がいちばん高いということになります。これは2016年から継続調査の推移を見ても同様の傾向です。
未婚男性の幸福度が突出して低い理由として、すぐ思いつく要因としては「未婚男性は低年収だから」というものがあります。
実際『「金がないから結婚できない」と嘆く人の大誤解』の記事でも考察しましたが、
東京や大都市圏においては「金がないから結婚できない」という問題は確かに存在します。
しかし、未婚男性の低い幸福度は年収だけのせいなのかというとそうでもないのです。
年収別に幸福度を20〜50代未既婚で比べると、未婚も既婚も年収が上がるごとに幸福度は増しますが、
同じ年収でも未婚と既婚とでは幸福度に大きな差があります。年収100〜900万円の間ではほぼ20ポイントの差が均等にあります。
むしろ、未婚男性は1000万円の年収で幸福度が頭打ちになり、それ以降は下がる傾向すら見られます。
これを見る限り、年収より未婚か既婚かの配偶関係のほうが幸福度に強く影響を与えていると考えられます。
■恋愛経験との関係は?
次に、恋愛経験と幸福度の関係についてみてみます。
以下のグラフは、「現在恋人がいる」「今はいないが過去には恋人がいた」
「今まで一度も付き合った相手がいたことがない」という状況別に未婚男女での幸福度を比較したものです。
「幸福だ」と感じる割合だけではなく、「不幸だ」と感じる割合もあわせてみるために、幸福と不幸の割合の差分にて比較してみることとします。
こちらも男女差が明確に出ます。未婚男性は「現在恋人がいる」群ではすべての年代で幸福が不幸を上回りますが、
「今まで一度もいない」群はすべてマイナス(不幸割合が幸福割合を上回る)という結果となりました。
女性も同じような傾向はありますが、40代の「今まで一度もいない」群を除けば、すべて幸福割合のほうが上回ります。
つまり、恋愛経験があるかないかで幸不幸の影響を最も受けているのが、「一度も恋愛経験のない」未婚男性たちということになります。
一般的に、「恋愛=幸せ」の図式は女性にあてはまるものと考えられがちですが、
既婚より未婚の幸福度が低い結果とあわせると(既婚者は少なくとも恋愛経験を経ている)、
男性の幸せにおいて重要な因子は、むしろ年収より恋愛なのではないかという仮説も成り立ちます。
(以下略、全文はソースにて)
https://toyokeizai.net/articles/-/455386