0001かわる ★
2021/08/11(水) 14:41:40.01ID:GgRBx/iP9同機構は2013年8月〜10月、研究船「みらい」で北極海を調査し、細長いひも状の「べん毛」で動き回る体長数マイクロ・メートル(マイクロは100万分の1)の植物プランクトンを採取した。
培養して性質を調べたところ、ガソリン、軽油、重油と同等の成分(炭化水素)を合成する能力を持つことが判明した。これまで特定の石油成分を作る生物は知られていたが、様々な成分を作り出せる生物の発見は初めてという。
光合成できない暗い場所や、生存に必要な窒素が不足した環境では、石油成分の合成量が4〜5倍ほどに増えた。生成の理由やメカニズムはよくわかっていない。
同機構の原田尚美・地球環境部門長(生物地球化学)は「最初は船などの廃油混入を疑い、何度も実験をやり直したほど予想外だった。体内に蓄える量はわずかで大量培養も難しいので、遺伝子を解析して量産の可能性を探りたい」と話す。
バイオ燃料に詳しい東京大の岡田茂准教授(水圏天然物化学)によると、商品化が進んでいるバイオ燃料は、今回見つかった炭化水素ではなく、エネルギー量が低い脂肪酸由来が多いという。岡田准教授は「海洋には有用な性質をもった植物プランクトンがほかにも存在しているだろうが、研究には時間も費用もかかる。政府はメカニズム解明などの基礎研究を積極的に支援してほしい」と指摘している。
https://www.yomiuri.co.jp/science/20210811-OYT1T50098/