◆新型コロナウイルスがヒト遺伝子の変化をもたらすことが、長期的コロナ後遺症の原因である事が判明
→ソース(英文)
https://www.thailandmedical.news/news/latests-long-covid-19-news-study-shows-that-sars-cov-2-brings-about-long-term-human-gene-changes-explaining-long-haul-covid-19-symptoms 米テキサス工科大学の健康科学センターの研究者たちが実施した新しい細胞研究により、
SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)のスパイクタンパク質が
ヒトに長期的な遺伝子発現の変化をもたらす可能性があることが驚くほど明確に確認された。
明らかになったこの研究結果は、新型コロナ患者の中でも「後遺症が長引いている人たち」(Long-Haul COVID)が、
コロナ感染症が"完治"してから、ずっと後に、
息切れやめまいなどの症状を経験する理由を説明するのに役立つ事となる。
新型コロナウイルス感染症を引き起こす SARS-CoV-2 コロナウイルスは、小さなスパイクタンパク質で覆われている。
感染している間、これらのスパイクタンパク質は私たちの体の細胞の受容体と結合し、
ウイルスがその遺伝物質を健康な細胞の内部に放出することを可能にするプロセスを開始する。
テキサス工科大学健康科学センターのシャリリン・アルモドバル博士の研究室の修士課程生である
ニコラス・エバンス博士は、次のように語った。
「新型コロナウイルスのスパイクタンパク質"のみ"への曝露が、
気道細胞の遺伝子発現を変化させるのに十分であることがわかりました。
これは患者に見られる症状が、スパイクタンパク質が細胞と直接相互作用することに
起因する可能性があることを示唆していると思われます」
研究チームは、気液界面(空気と液体エアロゾルが接する境界)のテクノロジーとして知られる培養アプローチを最適化し、
肺気道に見られる生理学的状態をより厳密にシミュレートするようにした。
これには、細胞を空気にさらし、気道細胞に成熟する時間を与えることが含まれている。
チームは、低濃度と高濃度の両方の精製スパイクタンパク質に曝露された培養ヒト気道細胞が、
細胞が曝露から回復した後も残った遺伝子発現の違いを示すことを発見した。
上位の遺伝子には、炎症反応に関連する遺伝子が含まれていた。
この研究は、SARS-CoV-2 コロナウイルスがこれらの遺伝子変化をどの程度正確に引き起こしているかを明らかにしたものだ。
この研究結果は、ワクチンでのスパイクタンパク質とウイルス粒子の使用についても影響を与える可能性がある。
これらのいずれかが遺伝子発現に同じ変化を引き起こす可能性があるかどうかを確認するための研究が必要となるからだ。