新型コロナウイルスに感染し、2021年6月に死亡したアメリカ国内の患者の9割以上が、ワクチンを接種していなかった。
米国立アレルギー感染症研究所所長で、米国の新型コロナウイルス対策における中心的存在、アンソニー・ファウチ博士が明かした。
7月6日、メリーランド州は6月に死亡した新型コロナウイルス感染者の100%がワクチンを接種しておらず、
新たに感染した人や入院中の患者の93%以上も同様にワクチン未接種だったと発表した。
アメリカではいま、感染力が強く重篤な症状をもたらす「デルタ株(B.1.617.2)」の発生と、
ワクチン接種率の伸び悩みにより、およそ半数の州で感染者が増加している。
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によると、デルタ株はすでにアメリカ国内で蔓延の勢いを増しており、
新規感染者の50%以上、一部地域では80%以上を占めるとされる。
バイデン大統領も、ワクチン接種の重要性を繰り返し訴えている。
記者会見では、「いま満足することはできません」と述べ、「何百万ものアメリカ人が未だワクチンを接種しておらず、無防備な状態にいます。
それにより、彼らのコミュニティが、友人たちが、大切な人たちが危険に晒されています」と語った。
ファウチ博士は、国内で6月に新型コロナウイルスによって死亡した人の99.2%はワクチンを接種していなかったと述べる。
CDCのデータによると、18歳以上のアメリカ人成人の67%が少なくとも1度目のワクチンを打ち終えており、58%が2度目の接種も終えたという。
この数字は、バイデン大統領が掲げた、独立記念日の7月4日までに70%の成人に1回目のワクチンを接種するという目標には届かなかった。
ワクチン接種率は地域や州によっても大きく異なる。西海岸や北東部の州では接種率が高く、南部の州では低い。
政府の医療プログラムへの長年の不信感や、SNSなどで拡散された誤った情報が、接種推進活動の妨害をしている場合もある。
最近の世論調査では、ワクチン接種へのためらいは政治的信条とも関係していることがわかった。
「ワクチンを受けたことがある」と答えた民主党支持者は、共和党支持者の2倍にもなるという。
そんななか、CNNのテレビ番組に出演し、「解決策はワクチン接種だ」と述べたのは、もっともワクチン接種率の低い州の一つ、
米南部アーカンソー州の知事アサ・ハッチンソン(共和党)だ。
「我々は、非常に速いスピードで広がるデルタ株との競争のなかにあります。すべての州が同じ問題に直面することになるでしょう」
ワクチン接種が劇的にコロナの新規感染者数と死者数を減少させることは、データから明らかになっている。
医療制度の向上を目指す米シンクタンク「コモンウェルス財団」の研究によると、
2021年に入ってからの迅速なワクチンの普及により、27万9000人の死者と、125万人の入院患者を防ぐことができたという。
しかし、公共衛生の専門家はデルタ株の拡大が続けば、再び感染者を急増させる恐れがあると警告する。
世界保健機関(WHO)は、デルタ株の蔓延を受け、ワクチン接種の有無にかかわらず、すべての人が屋内ではマスクを着用すべきだと勧告を出した。
この勧告は、ワクチン接種後は屋内でもマスクの必要はないという、5月に出されたCDCのガイダンスと相反するものだ。
米「ワシントン・ポスト」紙の取材に、ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ公衆衛生大学院、国際ワクチンアクセスセンター所長のウィリアム・モスはこう語る。
「いまだに新型コロナウイルスの重篤性とワクチンの有効性に疑いを持っている人がいます。新型コロナウイルスは依然として危険な病気です。
ワクチンには、その深刻な症状に対する高い防御力があります。これが現実です」
https://courrier.jp/news/archives/252587/?cx_testId=36&cx_testVariant=cx_1&cx_artPos=0#cxrecs_s
米国立アレルギー感染症研究所所長で、米国の新型コロナウイルス対策における中心的存在、アンソニー・ファウチ博士が明かした。
7月6日、メリーランド州は6月に死亡した新型コロナウイルス感染者の100%がワクチンを接種しておらず、
新たに感染した人や入院中の患者の93%以上も同様にワクチン未接種だったと発表した。
アメリカではいま、感染力が強く重篤な症状をもたらす「デルタ株(B.1.617.2)」の発生と、
ワクチン接種率の伸び悩みにより、およそ半数の州で感染者が増加している。
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によると、デルタ株はすでにアメリカ国内で蔓延の勢いを増しており、
新規感染者の50%以上、一部地域では80%以上を占めるとされる。
バイデン大統領も、ワクチン接種の重要性を繰り返し訴えている。
記者会見では、「いま満足することはできません」と述べ、「何百万ものアメリカ人が未だワクチンを接種しておらず、無防備な状態にいます。
それにより、彼らのコミュニティが、友人たちが、大切な人たちが危険に晒されています」と語った。
ファウチ博士は、国内で6月に新型コロナウイルスによって死亡した人の99.2%はワクチンを接種していなかったと述べる。
CDCのデータによると、18歳以上のアメリカ人成人の67%が少なくとも1度目のワクチンを打ち終えており、58%が2度目の接種も終えたという。
この数字は、バイデン大統領が掲げた、独立記念日の7月4日までに70%の成人に1回目のワクチンを接種するという目標には届かなかった。
ワクチン接種率は地域や州によっても大きく異なる。西海岸や北東部の州では接種率が高く、南部の州では低い。
政府の医療プログラムへの長年の不信感や、SNSなどで拡散された誤った情報が、接種推進活動の妨害をしている場合もある。
最近の世論調査では、ワクチン接種へのためらいは政治的信条とも関係していることがわかった。
「ワクチンを受けたことがある」と答えた民主党支持者は、共和党支持者の2倍にもなるという。
そんななか、CNNのテレビ番組に出演し、「解決策はワクチン接種だ」と述べたのは、もっともワクチン接種率の低い州の一つ、
米南部アーカンソー州の知事アサ・ハッチンソン(共和党)だ。
「我々は、非常に速いスピードで広がるデルタ株との競争のなかにあります。すべての州が同じ問題に直面することになるでしょう」
ワクチン接種が劇的にコロナの新規感染者数と死者数を減少させることは、データから明らかになっている。
医療制度の向上を目指す米シンクタンク「コモンウェルス財団」の研究によると、
2021年に入ってからの迅速なワクチンの普及により、27万9000人の死者と、125万人の入院患者を防ぐことができたという。
しかし、公共衛生の専門家はデルタ株の拡大が続けば、再び感染者を急増させる恐れがあると警告する。
世界保健機関(WHO)は、デルタ株の蔓延を受け、ワクチン接種の有無にかかわらず、すべての人が屋内ではマスクを着用すべきだと勧告を出した。
この勧告は、ワクチン接種後は屋内でもマスクの必要はないという、5月に出されたCDCのガイダンスと相反するものだ。
米「ワシントン・ポスト」紙の取材に、ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ公衆衛生大学院、国際ワクチンアクセスセンター所長のウィリアム・モスはこう語る。
「いまだに新型コロナウイルスの重篤性とワクチンの有効性に疑いを持っている人がいます。新型コロナウイルスは依然として危険な病気です。
ワクチンには、その深刻な症状に対する高い防御力があります。これが現実です」
https://courrier.jp/news/archives/252587/?cx_testId=36&cx_testVariant=cx_1&cx_artPos=0#cxrecs_s