斜面上の県道沼田大間々線から国道122号に転落し、大破した大型トラック=29日午後2時55分ごろ、桐生市黒保根町下田沢
29日午前11時25分ごろ、群馬県桐生市黒保根町下田沢の県道沼田大間々線で、伊勢崎市豊城町、会社員、高野英雄さん(52)が運転する大型トラックが、道路右側のガードレールを突き破り、20メートルほど下を通る国道122号に転落した。高野さんは病院に搬送されたが、大動脈破裂で死亡した。転落した国道は往来の多い幹線道路だが、巻き込まれた車両などはなかった。
桐生署によると、大型トラックは県道の下り坂を走行中、何らかの原因で左カーブを曲がりきれずにガードレールを突き破って転落した。沼田市内から栃木県方面に木の端材を運ぶ途中だったとみられる。
同署によると、事故を目撃した男性が「崖からトラックが落ちてきて、ぺちゃんこになっている」と110番した。
現場は道の駅くろほね・やまびこから東に数百メートル離れた場所。大型トラックが転落した国道沿いの切り立った斜面では草木が幅10メートル近くにわたって削られ、土がむき出しになった。大型トラックは国道上に横たわるような状態で止まり、運転席などが大破。周辺には積載物とみられる物が散乱していた。
国道を走る車を巻き込みかねない事故に、地元住民は驚きを隠せない。同道の駅の店長、片桐且仁さんは「他の車両が巻き込まれたら大変だった。(現場付近で)もしも信号待ちをしていた車両がいたらと思うと怖い」。近くに住む30代男性は県道をよく利用するといい、「下り坂でスピードが出やすく、カーブの見通しも悪いのでいつも注意している。これからも運転には気を付けたい」と話していた。
事故の影響で国道122号は、道の駅から下田沢交差点までの区間が午前11時45分から約7時間にわたり全面通行止めとなった。午後11時現在、片側通行となっている。
同署が詳しい事故原因を調べている。
2021/06/30
https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/society/306428