2021年6月28日 21時07分
先月、社員2人が点検作業中に大量に被ばくする事故があった兵庫県にある日本製鉄の製鉄所では、このほかに先月、転落事故と一酸化炭素の中毒事故が起きて2人が亡くなっていて、警察は現場の安全管理に問題がないか調べています。
一方、被ばく事故について、会社は負傷者のプライバシーなどを理由に発表をしておらず、労働災害の被害者の支援団体は「再発防止のため個人情報を保護しながら必要な情報は広く共有してほしい」と指摘しています。
兵庫県姫路市にある日本製鉄の瀬戸内製鉄所では、1か月前の先月29日、エックス線を使う測定装置の点検中に事故が起き、30代と50代の男性社員2人が大量の被ばくをして、今も高度な被ばく医療を行う広島大学の施設で治療を受けています。
警察によりますと、この製鉄所では先月、このほかにも事故が起きていて、21日には協力会社の47歳の男性がダクトの清掃中に一酸化炭素中毒で死亡し、26日には下請け会社の42歳の男性が足場を解体している際に転落して死亡しています。
相次ぐ事故を踏まえて、警察では現場の安全管理に問題がないか調べを進めています。
また、被ばく事故について日本製鉄は取材には応じる一方、発表は負傷者のプライバシーなどを理由に行っていません。
これについて、労働災害による被害者や家族を支援している「全国労働安全衛生センター連絡会議」の古谷杉郎事務局長は、「類似の作業を行う労働者や会社にとって情報共有は再発防止に非常に効果がある。企業は社会的な使命として、個人情報を保護しながら必要な情報を広く共有する努力をしてほしい」と話し、発表の重要性を指摘しています。
この被ばく事故を重く見た厚生労働省は、今月1日、業界団体に類似の装置の点検時の注意点などを通知しています。
===== 後略 =====
全文は下記URLで
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210628/amp/k10013108681000.html