(抜粋)
東京女子医大病院医療事故 父親「息子は実験で殺された...」
02/19 18:29
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00286707.html 男の子が受けた手術は、2014年2月、首にできた良性の腫れ物を治療するためのものだった。
注射するだけの簡単な手術は、わずか7分で無事終了した。
その後、手術の影響による、のどのむくみが治るまで、ICU(集中治療室)で人工呼吸器をつけることになった。
このとき、体を動かさないよう、投与された鎮静剤がプロポフォール。
集中治療中の子どもには原則使用禁止の薬品だった。
投与された量は、異常なものだった。
病院側の説明会で、父親が「これ140mgとあるんですけど、この子に対して、マックスでいくつまで使えるんですか?」と質問すると、ICU責任者の麻酔科医は「これはですね、(男の子の体重)12kg、40mgです。通常使う量は40mgです。(マックスで使うのは?)マックスで時間あたり。(40mgのところ、140mg使ったんですか?)はい、結果的に使っておりました」と語った。
父親は「異常な量で、大人に使っていい最大量の4倍を超えている。なぜ、そこまで上げる必要があったのか」と語った。
亡くなった男の子は、大量に鎮静薬を投与された。
しかしカルテには、本来あるべき投与を指示した医師のサインはなかった。
男の子に投与された鎮静剤の記録。
なぜか大量投与された日の夜に限って、医師のサインがなかった。
その日の当直医は、事故後、すぐに海外留学したままで、両親は、いまだに納得のいく説明を受けていない。
いったいなぜ、子どもには原則使ってはならない薬が使われたのか。
FNNは、その疑問を解く鍵となる内部告発文書を入手した。
そこには、「今、適応の拡大を検討している薬も入っていたので、この薬が、死因に関係しているかを明らかにするためにも、病理解剖をお願いしたい」と記されていた。
男の子が亡くなった直後、遺族に向けられたというICU責任者による発言。
しかし、当のICU責任者は、遺族に面会したことも、解剖を持ちかけたことも否定している。
ところが、男の子の父親が、当時撮影していたビデオには、そのICUの責任者の姿と発言が残されていた。
当時のビデオで、ICU責任者の麻酔科医は「こういう立場で、病院側が解剖させてくださいというと、酷なことだと、われわれも重々存じ上げているが、われわれが使った薬の中に、薬の試験の完璧な試験ではない。麻酔の病名に関しては、非常に少ない確率で合わない方がいる。もしも、そういう薬であったならば、非常に危険なことになるので、そういうことを含めてお話ししている」と語っていた。
両親は、一連の記録の内容などから、本来禁止されている薬が、その適応範囲の拡大を検討するデータ収集目的で投与された疑いがあるとして、今回の刑事告訴に踏み切った。
両親側の弁護士、貞友義典弁護士は「(治療ではない)何らかの目的を持って、使ってはいけない薬を使う。あるいは、量をたくさん投与することになると、これは、医療とは言えない、傷害罪になる」と語った。