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政府が緊急事態宣言の対象に福岡県を加える方針を固めたことを受け、服部誠太郎知事は6日夜、
東京五輪聖火リレーについて「県内での実施は極めて難しい」との認識を示した。
同日に福岡市など7市町で公道でのリレー中止を発表したばかりだったが、わずか数時間で大幅な方針変更を迫られた。
福岡県内の聖火リレーは11、12日に20市町村を通るルートで実施予定だった。
服部知事は6日夕の記者会見で福岡、久留米、糸島、太宰府、飯塚の5市と志免、桂川の2町で公道リレーを中止すると表明。
「ランナーの思いを実現したい」と、福岡市の平和台陸上競技場を活用した代替コースも準備していた。
ただ、発表直後に宣言の対象となる見通しが判明。報道陣の取材に対し、リレー中止に言及した上で
「点火式だけを行う形になる可能性がある」と述べた。今後、県実行委員会で協議する。
大会組織委員会は、緊急事態宣言下でのリレーについて「必要に応じて公道での実施を見合わせ、
無観客で点火セレモニーのみ実施する場合がある」との運営指針を示している。
政府は11日に期限を迎える東京など4都府県の宣言期間も延長する方針で、23〜24日に予定する兵庫県や、
25〜26日予定の京都府でも実施形態が見直される公算が大きくなった。
聖火リレーはこれまで、大阪府では4月5日に大阪市に「まん延防止等重点措置」が適用されたことなどから、
同13〜14日に予定されていた府内全域での公道走行を断念。代替措置として、吹田市の万博記念公園内を
周回するコースをランナーが走った。観客は家族らに限定された。
その後も、松山市や沖縄本島で公道のリレー取りやめが相次ぎ、火をつなぐだけの「点火セレモニー」や、
公園などでの走行を実施。沖縄県宮古島市では、代替措置のない全面中止となった。
5月6日にリレーがあった熊本県では、熊本市内の公道でのリレーが中止となり、ランナーは熊本城二の丸駐車場を周回した。