新型コロナウイルスの感染拡大が続く南米ブラジルで、従来より若い世代の感染者が増えていることが、
同国の研究機関が発表した報告書で分かった。
「この国の医療制度は崩壊状態にある。同時に、このパンデミック(世界的大流行)は30〜39歳、
40〜49歳、50〜59歳の年齢層に影響する新たな特徴が表れている」。
ブラジル保健省の研究機関、オズワルド・クルス財団(FIOCRUZ)は26日の報告書でそう指摘した。
ブラジルでは当初、新型コロナウイルス感染症の発症者は高齢者が大半を占めていた。
しかしFIOCRUZによると、昨年11月に第2波が始まって以来、
それより年下の世代が発症して医療サービスを必要とする症例が増えているという。
同報告書では、保健省がまとめた今年1月1日〜3月13日の週ごとの統計を分析した。
その結果、30〜39歳の感染者は500%以上増えていることが判明。40〜49歳は600%以上増え、50〜59歳は500%以上増加していた。
一方、この期間にブラジル全土で報告された症例数の合計は、全年齢層で319%増だった。
ただし死者は依然として高齢者の方が多い傾向が続いている。
ブラジルでは変異ウイルスが猛威を振るう中、当局が感染拡大の封じ込めに苦慮している。
ブラジル保健省の25日の発表によると、新規に確認された症例はこの日だけで10万例を超え、パンデミックが始まって以来、最も多かった。
https://www.cnn.co.jp/world/35168562.html