中国政府は、新疆ウイグル自治区の人権問題をめぐってアメリカとカナダが自治区の当局者などに制裁を科したことへの対抗措置として、アメリカの政府機関の幹部やカナダの議員などを対象に制裁を科すと発表しました。
アメリカとカナダは今月22日、EU=ヨーロッパ連合やイギリスと歩調を合わせる形で、中国の新疆ウイグル自治区で人権侵害に関わったとして自治区の公安部門のトップら4人と公安当局の1つに対し、資産凍結と渡航禁止の制裁を科すと発表しました。
これを受けて、中国外務省は27日、アメリカの政府機関、国際宗教自由委員会の幹部2人とカナダ議会の議員1人、それにカナダ議会下院の外務委員会国際人権小委員会を対象に制裁を科すと発表しました。
制裁では、中国、香港、マカオへの渡航禁止のほか、中国との商取引や交流を禁止するとしています。
中国はこれまでにEUとイギリスへの対抗措置としてヨーロッパ議会とイギリス議会の一部の議員や、団体などに対する制裁を発表していて、新疆ウイグル自治区の人権問題をめぐって制裁の応酬が続いています。
2021年3月28日 5時28分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210328/k10012940351000.html