https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210319/k10012923711000.html
【発言詳報】米中外交当局トップの初会談 異例の非難応酬
バイデン政権発足後初めてとなるアメリカと中国の外交当局のトップの対面での会談が、日本時間の19日午前6時すぎからアラスカ州アンカレジで始まりました。
冒頭から非難の応酬が1時間以上続く異例の展開となった初会談、アメリカと中国の外交当局トップの発言内容を詳しくお伝えします。
ブリンケン国務長官「ルールに基づく国際秩序強化に取り組む」
会談の冒頭、ブリンケン国務長官は「私は最も緊密な2つの同盟国である日本と韓国との会議から戻ったばかりで、両国はこの会談に強い関心があった。会談の内容がアメリカと中国だけでなく地域と世界に関わるからだ」と述べました。
そのうえで「われわれの政権はアメリカの利益を促進し、ルールに基づく国際秩序を強化することに取り組んでいる。これは各国が違いを平和的に解決することに役立つ。ルールに基づく秩序に代わるものは、力が正義で勝者がすべてを手にする世界であり、これは世界をはるかに暴力的で不安定にする」と主張しました。
「米中の関係は必要な時は敵対的になる」
さらに「きょうは中国がわれわれの意図や取り組みを理解できるよう国内外の優先課題を議論し、中国の行動に対するわれわれの深い懸念、新疆ウイグル自治区や香港、台湾、アメリカに対するサイバー攻撃、同盟国に対する経済的威圧についても話し合いたい。これらは世界の安定を維持するルールに基づく秩序を脅かしているため、ここで取り上げる義務がある」と述べました。
そして「米中の関係は競争すべき時は競争し、可能であれば協力し、必要な時は敵対的になると話したが、ここでもそうする」と述べました。
サリバン大統領補佐官「争いは望まないが厳しい競争は歓迎」
またサリバン大統領補佐官は「われわれはアメリカの外交政策の基礎となる同盟国や友好国との関係を再び強化させている。こうした国々との連携こそが発展と繁栄をもたらすものだ」としたうえで「バイデン大統領は先週、4か国のサミットを主催し、自由で開かれたインド太平洋の実現を約束した」と述べました。
そして「経済的、軍事的な抑圧から基本的な価値観への攻撃まで長官が提示したさまざまな懸念事項を率直かつ直接的に明確さをもって議論していく。これらの懸念事項はアメリカ国民だけでなく世界中の同盟国や友好国からも聞いている。争いは望んでいないが、厳しい競争は歓迎する」と述べました。
楊政治局委員は20分近く発言 アメリカを大幅に上回る
アメリカ側の冒頭発言のあと、中国の楊潔※チ政治局委員はアメリカの2人を大幅に上回り、20分近くにわたって発言しました。
※チは竹かんむりに褫のつくり。
(リンク先に続きあり)
2021年3月19日 13時48分
NHK