アメリカのコミック『ボーイズ・クラブ』に登場するキャラクター、
カエルのペペは「feels good man」(気持ちいいぜ)とつぶやく姿が、ネットで人気を博して、日本でもキャラクターグッズが販売されるほどになった。
【画像】トランプ支持者に利用されるペペ
https://www.bengo4.com/c_23/n_12618/images/
しかし、2015年ごろから突然、ご機嫌なキャラのはずの彼は、オルトライト(アメリカの極右勢力)から祭り上げられて社会現象になってしまう。
そして、ADL(名誉毀損防止同盟)から「ヘイトシンボル」として正式認定されるほど、ヘイターとして暴走していく。
(中略)
なぜ、ペペは差別主義者の象徴にされてしまったのか。
監督のアーサー・ジョーンズとプロデューサーのジョルジオ・アンジェリーニにペペの苦難と映画について語ってもらった。(ライター・碓氷連太郎)
●ペペの負け犬っぽい点がアメリカのネトウヨに響いた
――監督とプロデューサーはもともと、原作者のマット・フューリーと友人だったとうかがいました。
ハッピーなはずのペペが、トランプやナチスを支持するようになっていくのを見て、何を思いましたか?
アーサー・ジョーンズ(以下、アーサー):マットとは、映画を作る前から知り合いで、
彼と出会う前から『ボーイズ・クラブ』のファンでした。共通の知人を通じて知り合うことができたのですが
、映画やアート、音楽の趣味が合ったのですぐに仲良くなりました。
だから2015年ごろにネット上で、白人至上主義的なペペの二次創作が出てきたときは、とても驚いたんですね。
おそらくマットのことも、ペペの本来の姿も知らずに作られたのではないかと思って、とても戸惑いました。
でも、それは一時的なもので、いずれ落ち着くだろうと当時は考えていました。
ジョルジオ・アンジェリーニ(以下、ジョルジオ):ペペにその後起きることは前例がなかったので、
マット自身もまったく予期していなかったことだし、僕たちもオルトライトのシンボルになるとは思っていなかったです。
(中略)
――2015年ごろからペペはオルトライトのアイコンとして祭り上げられ、2016年米大統領選挙の際にはアメリカ版「2ちゃんねる」の「4chan」で、
ヘイターの象徴として大拡散していきます。なぜ、ペペはオルトライトたちに選ばれたと思いますか?
ジョルジオ:『ボーイズ・クラブ』を好きなオタクっぽい人が、ペペをネット上で転用していたと思うのですが、
『ボーイズ・クラブ』自身がいわゆるアメリカの超消費文化を批判している部分があって、そういう部分に親近感を持っている人が、ペペを利用していったと思います。
ペペはちょっと社会から外れた、いわゆる負け犬っぽいカエルという設定なので、
自分を投影した人たちによって拡散されていったのだと思います。
この作品を作る前はペペは彼らに偶然選ばれたと思っていましたが、映画を作っていくうちに、ちゃんと理由があったのだと感じるようになりました。
(中略)
――日本では「2ちゃんねる」が立ち上がった時期、アスキーアートの「モナー」という猫のキャラクターが生まれました。
モナーは投稿者が改変できるために、惨殺や性暴力表現に利用されることもありました。だから、ペペの変容を見ていて、モナーを思い出しました。
アーサー:モナーについては、それほど詳しくありませんが、なんとなく知っていました。両者に共通点はすごくあると思っています。
そもそも『4chan』は、2ちゃんねるから派生して、アメリカのティーンエイジャー(10代)が日本の情報を得るために作ったものです。
それぞれのユーザーがいずれの国でもニートと呼ばれる人や、日本ではネトウヨ、アメリカではオルトライトが多いという意味でも、とても似ていると思います。
だから日本の方がこの映画をどのように感じて、どのような意見を持つかということにとても興味があります。
全文
https://news.yahoo.co.jp/articles/e2b94ffe040acec3aac25c8d0ac18f4421898399
■参考
・カエルのぺぺ
・のん気なカエルのぺぺが極悪なヘイトシンボルに認定!?映画『フィールズ・グッド・マン』予告編
・日本のネトウヨにヘイトシンボルとして利用されたモナー
カエルのペペは「feels good man」(気持ちいいぜ)とつぶやく姿が、ネットで人気を博して、日本でもキャラクターグッズが販売されるほどになった。
【画像】トランプ支持者に利用されるペペ
https://www.bengo4.com/c_23/n_12618/images/
しかし、2015年ごろから突然、ご機嫌なキャラのはずの彼は、オルトライト(アメリカの極右勢力)から祭り上げられて社会現象になってしまう。
そして、ADL(名誉毀損防止同盟)から「ヘイトシンボル」として正式認定されるほど、ヘイターとして暴走していく。
(中略)
なぜ、ペペは差別主義者の象徴にされてしまったのか。
監督のアーサー・ジョーンズとプロデューサーのジョルジオ・アンジェリーニにペペの苦難と映画について語ってもらった。(ライター・碓氷連太郎)
●ペペの負け犬っぽい点がアメリカのネトウヨに響いた
――監督とプロデューサーはもともと、原作者のマット・フューリーと友人だったとうかがいました。
ハッピーなはずのペペが、トランプやナチスを支持するようになっていくのを見て、何を思いましたか?
アーサー・ジョーンズ(以下、アーサー):マットとは、映画を作る前から知り合いで、
彼と出会う前から『ボーイズ・クラブ』のファンでした。共通の知人を通じて知り合うことができたのですが
、映画やアート、音楽の趣味が合ったのですぐに仲良くなりました。
だから2015年ごろにネット上で、白人至上主義的なペペの二次創作が出てきたときは、とても驚いたんですね。
おそらくマットのことも、ペペの本来の姿も知らずに作られたのではないかと思って、とても戸惑いました。
でも、それは一時的なもので、いずれ落ち着くだろうと当時は考えていました。
ジョルジオ・アンジェリーニ(以下、ジョルジオ):ペペにその後起きることは前例がなかったので、
マット自身もまったく予期していなかったことだし、僕たちもオルトライトのシンボルになるとは思っていなかったです。
(中略)
――2015年ごろからペペはオルトライトのアイコンとして祭り上げられ、2016年米大統領選挙の際にはアメリカ版「2ちゃんねる」の「4chan」で、
ヘイターの象徴として大拡散していきます。なぜ、ペペはオルトライトたちに選ばれたと思いますか?
ジョルジオ:『ボーイズ・クラブ』を好きなオタクっぽい人が、ペペをネット上で転用していたと思うのですが、
『ボーイズ・クラブ』自身がいわゆるアメリカの超消費文化を批判している部分があって、そういう部分に親近感を持っている人が、ペペを利用していったと思います。
ペペはちょっと社会から外れた、いわゆる負け犬っぽいカエルという設定なので、
自分を投影した人たちによって拡散されていったのだと思います。
この作品を作る前はペペは彼らに偶然選ばれたと思っていましたが、映画を作っていくうちに、ちゃんと理由があったのだと感じるようになりました。
(中略)
――日本では「2ちゃんねる」が立ち上がった時期、アスキーアートの「モナー」という猫のキャラクターが生まれました。
モナーは投稿者が改変できるために、惨殺や性暴力表現に利用されることもありました。だから、ペペの変容を見ていて、モナーを思い出しました。
アーサー:モナーについては、それほど詳しくありませんが、なんとなく知っていました。両者に共通点はすごくあると思っています。
そもそも『4chan』は、2ちゃんねるから派生して、アメリカのティーンエイジャー(10代)が日本の情報を得るために作ったものです。
それぞれのユーザーがいずれの国でもニートと呼ばれる人や、日本ではネトウヨ、アメリカではオルトライトが多いという意味でも、とても似ていると思います。
だから日本の方がこの映画をどのように感じて、どのような意見を持つかということにとても興味があります。
全文
https://news.yahoo.co.jp/articles/e2b94ffe040acec3aac25c8d0ac18f4421898399
■参考
・カエルのぺぺ
・のん気なカエルのぺぺが極悪なヘイトシンボルに認定!?映画『フィールズ・グッド・マン』予告編
・日本のネトウヨにヘイトシンボルとして利用されたモナー