私立幼稚園連合会 前会長が辞任直後に1億5000万円を入金
「全日本私立幼稚園連合会」で、少なくとも3億円を超える使途不明金が明らかになった問題で、
連合会の香川敬前会長が去年11月に辞任した際、みずからの管理監督責任を認める書面にサインし、
その直後に連合会側の口座に1億5000万円を入金していたことが関係者への取材で新たに分かりました。
NHKの取材に対し、香川前会長は入金の事実を認めたうえで、
「個人的な資金の流用は一切しておらず、全容が解明されたら返還してほしいと思っている」と話しています。
全国およそ7500の私立幼稚園が加盟する「全日本私立幼稚園連合会」をめぐっては、
少なくとも平成29年度から令和元年度までの3年間で、3億2000万円余りが使途不明になっていることが明らかになり、
香川敬前会長らが関わって実際の残高を大幅に水増しした複数の銀行口座の通帳を偽造していたことも分かっています。
香川前会長は、使途不明金の存在を指摘された去年11月27日に会長を辞任しましたが、
その際、みずからの管理監督責任を認める書面にサインしていたということです。
そして連合会側から使途不明になった資金を弁済するよう求められ、
3日後の11月30日に連合会側が指定した口座に1億5000万円を入金していたことが関係者への取材で新たに分かりました。
NHKの取材に対し、香川前会長は入金の事実を認めたうえで、
「連合会側から当面の運営資金を入金するよう求められ、自宅を担保にして銀行から借り入れた資金を振り込んだ。
ただ、個人的な資金の流用は一切しておらず、運営上必要なお金を一時的に支払っただけで、
全容が解明されたら返還してほしいと思っている」と話しています。
関係者によりますと、幼稚園連合会は、9日開かれる全国各地の幼稚園団体の幹部らを集めた会議で
内部調査の結果を報告するということです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210309/k10012904621000.html