捜査情報を報道機関の男性記者に漏らしたとして、長崎県警は5日、地方公務員法(守秘義務)違反の疑いで、県警本部の40代女性警部を書類送検した。容疑を認めているという。
県警は同日、男性記者との不適切交際などと合わせ、警部を停職6カ月の懲戒処分とした。警部は依願退職した。長崎新聞社は同日、「処分を受けた警察官が情報を漏らしたとする相手は、当社の記者であることが分かった」と発表した。
送検容疑は2020年8月ごろ、職務上知り得た捜査情報1件を男性記者に提供した疑い。
県警監察課によると、2人は18年ごろから仕事を通じて面識があった。20年2月下旬から10月上旬までの間、不適切な異性交際を行う中、捜査情報や警察職員の個人情報など10件程度を男性記者に教えたという。同年8月ごろ、県内の観光地で2人が食事をしていたとの目撃情報が県警に寄せられ、発覚した。
監察課は漏えいの理由について、「(情報を基に)男性が記事を書くことに喜びを感じていたようだ」と説明。「捜査に大きく影響していない」と話した。長崎新聞社総務局は「取材の過程においても報道倫理、社会通念に反する行為が伴うことは許されない。深くおわびする」との談話を発表した。(2021/03/05-18:46)
https://www.jiji.com/amp/article?k=2021030501134&g=soc