緊急事態宣言が解除「リバウンド」懸念の声も
日テレ 3/1(月) 20:00
https://www.news24.jp/nnn/news96js4um7hkp9oswt62.html
緊急事態宣言が首都圏に先駆けて解除された福岡県。きょうがその宣言明けの初日です。
感染状況を判断をするステージ指標では1月14日の宣言初日の段階では最も深刻な感染状況を示すステージ4が7項目中5項目該当し、黄色のステージ3が1項目でした。しかしおととい時点の数字を見るとステージ4はなくなり病床稼働率も50%を下回り、ステージ3になるなど改善傾向であることがわかります。
その一方でリバウンドを懸念する声も上がっています。
2度目の緊急事態宣言が解除されて迎えた初めての朝。宣言期間中に出されていた動画もきょうは、感謝の言葉とともに「もう少し、あと少し」という不要不急の外出の自粛を呼びかけるメッセージに変わっていました。
ただ携帯電話の位置情報を分析したデータをみると、けさの天神の通勤時間帯の人出は去年3月の平日の平均と比べ多いことが分かります。
・40代男性
「感染者をおさえないと解除しても意味があるのかなと」
・20代男性
「1回目(の宣言)より人の多さが目立っている。解除されて飲食店は助かると思うのでいい面も悪い面もどちらもある」
・50代女性
「ワクチンもいつ打てるかわからないのでリバウンドはするだろうなという覚悟はしている」
一方、宣言解除を受け経済面で動きも出てきました。福岡市の商業施設やデパートではきょうから一部店舗を除き時短営業をやめ、通常営業に戻りました。
福岡市西区能古島の「のこのしまアイランドパーク」はきょうから営業再開です。密を避けられる屋外ですが、島内に高齢者が多く医療提供体制も十分ではないため、緊急事態宣言中は臨時休業を続けてきました。
博多湾が見渡せる高台ではカンヒザクラや菜の花が見頃を迎えています。
・広報担当 山崎浩昭さん
「45日ぶりにオープンした。いつ営業再開してもいいように花や動物の管理をスタッフが少人数出て作業してきた」
・来園者(60代)
「人混みには行きたくないのでここだったらゆっくりできるかなと。少しずつ店など開いて皆さんが助かるようにしていけたらと思っています」
ただ政府の諮問委員会の尾身茂会長は今回の解除の前倒しはあくまでもW条件付きの解除Wだとして、リバウンドへの警戒を強く呼びかけています。
・諮問委員会 尾身茂会長
「ほぼ間違いなく変異株が既存の株に置き換わっていく。だんだんと増えていく。もうそのプロセスに入っている。よっぽど注意しないと解除をしたとたんに拡大となる。これは絶対避けなければならない」
感染再拡大への懸念から独自の対策をとるところも。前倒しでの宣言解除が決まった先週金曜日。
・すしみよしの 永井勇一大将(49)
「早いと思うけどね…まだね。正直言って(売り上げは)厳しいけどうちだけではないので」
福岡市早良区ですし店を営む永井勇一さんです。午後8時までだった営業時間を今後は午後9時まで延ばすことができますが…。
・常連客
「6時なったよー!」
午後6時になると外のメニューを片付け、扉のカギを締めます。時短要請が緩和されてもこれまで通り午後6時までで新規の客の入店は断るといいます。店独自の基準です。
・すしみよしの 永井勇一大将(49)
「うちは一時そのまま。6時入店の8時までという営業の時間は変えないです。基準が甘すぎるから」
店の売り上げは宣言の前と比べて半分にまで落ち込んでいますが利用客を感染リスクから守るためです。
・常連客(50代)
「コロナになって(常連だけで)知らないお客様を受け付けないし時間もちゃんと決まって営業されているので安心」
・すしみよしの 永井勇一大将(49)
「うちだけでも安心して食事をしていただける空間は作っておきたいなと思って、それは守ろうと思っています。1週間から10日の平均が20人以下になったときにどうするか(考える)」
きょうは新型コロナ対策の切り札と期待される「ワクチン」の第3便も成田空港に到着。
北九州市ではワクチン接種に関する相談窓口のほかコールセンターも設置されました。コールセンターは午前9時から午後5時まで平日だけではなく土日・祝日も相談を受け付けています。
宣言解除後の対策は着々と進められてはいますが、これからは再拡大防止のための高い意識が私たちに求められます。