新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るう一方で、例年であれば冬に流行するインフルエンザの患者数が極端に減少していることが報じられています。
そんな中、アメリカ・ミズーリ大学の研究チームが、「インフルエンザワクチンを接種した子どもでは、
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が重症化するリスクが低い」との研究結果を発表しました。
あるウイルスが細胞に感染すると他のウイルスに感染しにくくなる現象は「ウイルス干渉」と呼ばれ、
かぜに似た症状を引き起こすRSウイルスとインフルエンザでウイルス干渉が発生すると指摘されています。
ミズーリ大学の小児科医・Anjali Patwardhan氏は、「インフルエンザワクチンのように、
最初のウイルス侵入者が不活性化されたウイルスである場合でも、ウイルス干渉が発生する可能性があります」と指摘。
そこで、Patwardhan氏と同僚のAdrienne Ohler氏の研究チームは、インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンを接種した子どもでは
COVID-19のリスクがどれほど変化するのかを調査しました。
研究チームは2020年2〜8月の間にCOVID-19と診断された20歳以下の子ども905人を対象に、
インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種の有無、症状の重症度といったデータを分析しました。
なお、「インフルエンザワクチンを接種した」と見なされたのは、2019年9月〜2020年4月の間にワクチン接種を受けた場合だったとのこと。
対象となった905人のうち62.51%が無症状性患者であり、33.2%が軽度、3.37%が中度、そして0.61%が重度の症状を示し、0.31%は致命的な状態に陥っていました。
インフルエンザの予防接種を受けたのは全体の48.51%、受けていないのは51.49%であり、ほぼ半々の数値だったそうです。
分析の結果、インフルエンザの予防接種を受けた子どもでは症状が出た割合が29.38%だったのに対し、
受けていない子どもでは36.48%に症状が出たことが判明。また、呼吸器系における症状の有無や症状が重症化する割合についても、
インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種を受けた子どもでは低い傾向があると確認されました。
ワクチンを接種した子どもと接種しなかった子どもの差は6〜10%程度であり、それほど大きな違いではないと感じるかもしれませんが、
大規模な感染症では数%の差が多くの命を救う可能性があります。
「今回の発見に基づくと、マイノリティの集団におけるCOVID-19の発生率が高いことはその他の健康格差とは別に、
『ワクチン接種率の低さ』を反映している可能性があります」とPatwardhan氏は述べています。
https://gigazine.net/news/20210212-flu-vaccine-reduce-covid-19-risk/
そんな中、アメリカ・ミズーリ大学の研究チームが、「インフルエンザワクチンを接種した子どもでは、
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が重症化するリスクが低い」との研究結果を発表しました。
あるウイルスが細胞に感染すると他のウイルスに感染しにくくなる現象は「ウイルス干渉」と呼ばれ、
かぜに似た症状を引き起こすRSウイルスとインフルエンザでウイルス干渉が発生すると指摘されています。
ミズーリ大学の小児科医・Anjali Patwardhan氏は、「インフルエンザワクチンのように、
最初のウイルス侵入者が不活性化されたウイルスである場合でも、ウイルス干渉が発生する可能性があります」と指摘。
そこで、Patwardhan氏と同僚のAdrienne Ohler氏の研究チームは、インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンを接種した子どもでは
COVID-19のリスクがどれほど変化するのかを調査しました。
研究チームは2020年2〜8月の間にCOVID-19と診断された20歳以下の子ども905人を対象に、
インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種の有無、症状の重症度といったデータを分析しました。
なお、「インフルエンザワクチンを接種した」と見なされたのは、2019年9月〜2020年4月の間にワクチン接種を受けた場合だったとのこと。
対象となった905人のうち62.51%が無症状性患者であり、33.2%が軽度、3.37%が中度、そして0.61%が重度の症状を示し、0.31%は致命的な状態に陥っていました。
インフルエンザの予防接種を受けたのは全体の48.51%、受けていないのは51.49%であり、ほぼ半々の数値だったそうです。
分析の結果、インフルエンザの予防接種を受けた子どもでは症状が出た割合が29.38%だったのに対し、
受けていない子どもでは36.48%に症状が出たことが判明。また、呼吸器系における症状の有無や症状が重症化する割合についても、
インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種を受けた子どもでは低い傾向があると確認されました。
ワクチンを接種した子どもと接種しなかった子どもの差は6〜10%程度であり、それほど大きな違いではないと感じるかもしれませんが、
大規模な感染症では数%の差が多くの命を救う可能性があります。
「今回の発見に基づくと、マイノリティの集団におけるCOVID-19の発生率が高いことはその他の健康格差とは別に、
『ワクチン接種率の低さ』を反映している可能性があります」とPatwardhan氏は述べています。
https://gigazine.net/news/20210212-flu-vaccine-reduce-covid-19-risk/