“1人200円”でPCR検査も、検査の最前線
8日 23時13分
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4194094.html
無症状者の早期発見に向けPCR検査拡充の動きが広がっています。渋谷にはPCR検査キットが購入できる自販機が登場。栃木県那須塩原市では1回1000円の検査も。コストと検査時間の削減に期待がかかるプール検査方式とは?
東京・渋谷のラーメン店。その軒先にある自動販売機に詰められているのは飲み物でも食べ物でもありません。値段は4500円。深緑色をした袋の中身は・・・PCR検査のためのキット。埼玉県にある耳鼻科クリニックが設置したPCR検査キットの自動販売機なのです。
「開けますと、唾液を採取するためのキットと・・・」(レイクタウンたけのこ耳鼻咽喉科 竹村栄毅院長)
中身は、唾液を採取する道具一式と説明書、そして唾液をクリニックに郵送するための封筒です。検査結果は早ければポスト投函の翌日にメールなどで知らされます。
「早期発見、早期隔離、そうやって感染拡大を防ぐ。手軽にPCR検査キットを使っていただければと思います」(レイクタウンたけのこ耳鼻咽喉科 竹村栄毅院長)
身近になってきたPCR検査。ただ世界221の国などと検査数を比べると、日本は依然146位にとどまっています。
こうした中、政府は検査体制のさらなる強化に乗り出しました。緊急事態宣言の延長にあわせて「基本的対処方針」を変更。10の都府県に対し、高齢者施設の職員のPCR検査などを集中的に行い、感染者をいち早く見つけるよう通知したのです。
「プール検査、PCRの。集中的に計画的に検査をやっていく」(田村憲久厚労相)
田村大臣が期待を寄せるプール方式の検査。その最大のメリットは検査時間とコストの削減です。すでに導入している自治体があります。
「陽性の場合は電話で連絡します」(スタッフ)
栃木県那須塩原市で先月始まった「症状のない市民」を対象にしたPCR検査。電話で予約すれば市から検査キットが届き、自分で唾液を採取して、検査センターに持ち込む仕組みです。価格は1回1000円。市が1200万円の予算を計上し、この価格が実現したのですが、検査を受けに来た市民に話を聞いてみると・・・
「1000円って言うけど2人だから500円。1回検査して、安心して(生活)できるように」(検査を受けた市民)
中には1000円以下で検査を受けたという人も。実は、プール方式を導入することで、1人あたり200円で検査を受けることも可能だというのです。一体、どういうことなのか。那須塩原市のPCR検査を請け負う倉持医師に検査の様子を見せてもらいました。
「唾液の入ったサンプルを飛び散らないように混ぜる」(インターパーク倉持呼吸器内科 倉持仁院長)
医師が丁寧にかき混ぜているこの検体。ここには、複数の人の唾液が入っています。那須塩原市が導入しているプール方式では、最大で家族5人の検体を1つのキットに入れPCR検査にかけます。陰性が出れば、5人全員が陰性と判定され検査は終了。陽性が出た場合のみ、一人一人の検体を調べ直し、陽性者を特定します。
「5人分のサンプルを1つの検体として(検査)できますから、単純にコストを5分の1にできる。(無症状者の)スクリーニングに有力な方法。こういうことでコストを下げ、(検査を)5倍の頻度に増やすことで、感染者が出ても速やかに対応することができる」(インターパーク倉持呼吸器内科 倉持仁院長)
那須塩原市の担当者も市民に負担の少ない価格でPCR検査を提供することで、無症状者の早期発見につなげたいと話します。
「無症状の方が(感染を)広げているのではないかと問題になっていますので、その方をいち早くキャッチすることが(感染)拡大防止になると」(那須塩原市保健福祉部 田代正行部長)
8日 23時13分
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4194094.html
無症状者の早期発見に向けPCR検査拡充の動きが広がっています。渋谷にはPCR検査キットが購入できる自販機が登場。栃木県那須塩原市では1回1000円の検査も。コストと検査時間の削減に期待がかかるプール検査方式とは?
東京・渋谷のラーメン店。その軒先にある自動販売機に詰められているのは飲み物でも食べ物でもありません。値段は4500円。深緑色をした袋の中身は・・・PCR検査のためのキット。埼玉県にある耳鼻科クリニックが設置したPCR検査キットの自動販売機なのです。
「開けますと、唾液を採取するためのキットと・・・」(レイクタウンたけのこ耳鼻咽喉科 竹村栄毅院長)
中身は、唾液を採取する道具一式と説明書、そして唾液をクリニックに郵送するための封筒です。検査結果は早ければポスト投函の翌日にメールなどで知らされます。
「早期発見、早期隔離、そうやって感染拡大を防ぐ。手軽にPCR検査キットを使っていただければと思います」(レイクタウンたけのこ耳鼻咽喉科 竹村栄毅院長)
身近になってきたPCR検査。ただ世界221の国などと検査数を比べると、日本は依然146位にとどまっています。
こうした中、政府は検査体制のさらなる強化に乗り出しました。緊急事態宣言の延長にあわせて「基本的対処方針」を変更。10の都府県に対し、高齢者施設の職員のPCR検査などを集中的に行い、感染者をいち早く見つけるよう通知したのです。
「プール検査、PCRの。集中的に計画的に検査をやっていく」(田村憲久厚労相)
田村大臣が期待を寄せるプール方式の検査。その最大のメリットは検査時間とコストの削減です。すでに導入している自治体があります。
「陽性の場合は電話で連絡します」(スタッフ)
栃木県那須塩原市で先月始まった「症状のない市民」を対象にしたPCR検査。電話で予約すれば市から検査キットが届き、自分で唾液を採取して、検査センターに持ち込む仕組みです。価格は1回1000円。市が1200万円の予算を計上し、この価格が実現したのですが、検査を受けに来た市民に話を聞いてみると・・・
「1000円って言うけど2人だから500円。1回検査して、安心して(生活)できるように」(検査を受けた市民)
中には1000円以下で検査を受けたという人も。実は、プール方式を導入することで、1人あたり200円で検査を受けることも可能だというのです。一体、どういうことなのか。那須塩原市のPCR検査を請け負う倉持医師に検査の様子を見せてもらいました。
「唾液の入ったサンプルを飛び散らないように混ぜる」(インターパーク倉持呼吸器内科 倉持仁院長)
医師が丁寧にかき混ぜているこの検体。ここには、複数の人の唾液が入っています。那須塩原市が導入しているプール方式では、最大で家族5人の検体を1つのキットに入れPCR検査にかけます。陰性が出れば、5人全員が陰性と判定され検査は終了。陽性が出た場合のみ、一人一人の検体を調べ直し、陽性者を特定します。
「5人分のサンプルを1つの検体として(検査)できますから、単純にコストを5分の1にできる。(無症状者の)スクリーニングに有力な方法。こういうことでコストを下げ、(検査を)5倍の頻度に増やすことで、感染者が出ても速やかに対応することができる」(インターパーク倉持呼吸器内科 倉持仁院長)
那須塩原市の担当者も市民に負担の少ない価格でPCR検査を提供することで、無症状者の早期発見につなげたいと話します。
「無症状の方が(感染を)広げているのではないかと問題になっていますので、その方をいち早くキャッチすることが(感染)拡大防止になると」(那須塩原市保健福祉部 田代正行部長)