自治会長という立場を利用し、自分の住む地区で公共工事を落札した業者から金をだまし取ったなどとして、詐欺などの罪に問われた和歌山市芦原地区の元連合自治会長について、和歌山地方裁判所は「犯行は悪質である」などとして、懲役1年10か月の実刑判決を言い渡しました。
和歌山市芦原地区の元連合自治会長、金井克諭暉、本名、金正則被告(64)は、和歌山市が発注した地区内の公共工事を落札した業者から自治会への協力金として85万円をだましとったほか、地区の行事の運営費、およそ22万円を行事とは無関係な会食に使ったとして、詐欺と業務上横領の罪に問われました。
2日の判決で、和歌山地方裁判所の武田正 裁判長は、「連合自治会長という立場を利用して、協力金の名目で現金をだまし取っており、犯行は悪質で被害額も多額である」と指摘しました。
そのうえで、金被告がこれまでの裁判で、「私は詐欺などやっていない。無実です」などと述べていることから、「被告人は不合理な弁解を述べ、被害弁償なども一切行われていない。近年、前科がないことを考慮しても、実刑に処するのが相当である」として、懲役1年10か月の実刑判決を言い渡しました。
【問題の経緯】
この問題をめぐっては、和歌山市役所と金被告の長年にわたる「不適切な関係」が浮き彫りになり、市の職員が大量に処分されるなど、異例の事態となりました。
和歌山市は芦原地区での市の公共工事をめぐる事件をうけて、職員や業者に対して、詳しく調査をおこないました。
その結果、市職員が、「金被告から現金を要求された」という業者からの相談を放置していたことや、金被告の妻が経営していたスナックのパーティ券を勤務中に購入していたこと、それに業者と金被告を引き合わせていたことなどがわかりました。
このため、市は職員あわせて22人を戒告や訓告などの処分とする異例の事態となり、尾花市長が記者会見を開き、地区の生活環境の問題などについて協議する「特別対策協議会」に市の職員を関わらせないといった再発防止策を徹底すると発表しました。
02月02日 16時22分
https://www3.nhk.or.jp/lnews/wakayama/20210202/2040007408.html
和歌山市芦原地区の元連合自治会長、金井克諭暉、本名、金正則被告(64)は、和歌山市が発注した地区内の公共工事を落札した業者から自治会への協力金として85万円をだましとったほか、地区の行事の運営費、およそ22万円を行事とは無関係な会食に使ったとして、詐欺と業務上横領の罪に問われました。
2日の判決で、和歌山地方裁判所の武田正 裁判長は、「連合自治会長という立場を利用して、協力金の名目で現金をだまし取っており、犯行は悪質で被害額も多額である」と指摘しました。
そのうえで、金被告がこれまでの裁判で、「私は詐欺などやっていない。無実です」などと述べていることから、「被告人は不合理な弁解を述べ、被害弁償なども一切行われていない。近年、前科がないことを考慮しても、実刑に処するのが相当である」として、懲役1年10か月の実刑判決を言い渡しました。
【問題の経緯】
この問題をめぐっては、和歌山市役所と金被告の長年にわたる「不適切な関係」が浮き彫りになり、市の職員が大量に処分されるなど、異例の事態となりました。
和歌山市は芦原地区での市の公共工事をめぐる事件をうけて、職員や業者に対して、詳しく調査をおこないました。
その結果、市職員が、「金被告から現金を要求された」という業者からの相談を放置していたことや、金被告の妻が経営していたスナックのパーティ券を勤務中に購入していたこと、それに業者と金被告を引き合わせていたことなどがわかりました。
このため、市は職員あわせて22人を戒告や訓告などの処分とする異例の事態となり、尾花市長が記者会見を開き、地区の生活環境の問題などについて協議する「特別対策協議会」に市の職員を関わらせないといった再発防止策を徹底すると発表しました。
02月02日 16時22分
https://www3.nhk.or.jp/lnews/wakayama/20210202/2040007408.html