新型コロナウイルスの感染者の集団=クラスターが発生した栃木県佐野市の知的障害のある人などが暮らす施設では、感染が確認された40人以上の入所者が入院できず、容体が急変して死亡する人もいて深刻な状況です。
施設では入所者の家族に「万が一の時も入院はできず、場合によっては施設で亡くなることもある」と説明しているということです。
知的障害のある人など81人の入所者が暮らす佐野市の障害者施設「とちのみ学園」では、今月7日、初めての感染者が出て以降、入所者や職員に次々に感染が広がりクラスターが発生しました。
施設や栃木県によりますと、21日の時点で入所者の6割近い46人と、職員6人のあわせて52人の感染が確認されているということです。
20日、NHKのインタビューに応じた「とちのみ学園」の高澤茂夫園長は、施設でクラスターが発生した経緯について、「障害者施設の宿命というか、特有の困難さがある。この部分が『レッドゾーン』ということで感染者がいる場所を決めても、感染した利用者がふらふらとレッドゾーンの外に出てしまい、出るのを制止するとパニックを起こしてドアを壊した人もいた。対応がかなり難しく、施設全体をレッドゾーンにして陽性の人と陰性の人に今まで通り共同生活を行ってもらうことになり、ぽつりぽつりと感染者が増えていった」と説明しました。
施設によりますと、21日までに感染した入所者46人のうち、医療機関に入院できたのは症状が重い1人だけで、そのほかの感染者は入院先が見つからず、施設内で治療を受けています。
県内の病床がひっ迫しているうえ、障害があることから医療機関側の受け入れが難しい状況があると見られ、こうした中、21日、施設で治療を受けていた入所者1人の容体が急変して、死亡したということです。
現在、施設では、定期的に施設を訪れる医師らとともに、職員らが点滴や酸素吸入などの対応にあたっているということです。
高澤園長は「障害者はもともと基礎疾患のある人が多く新型コロナにかかるとより注意が必要になるが、入院ができないため施設で対応せざるを得ず、職員は泣きながらやっている。入所者の家族には万が一の時も入院はできず、場合によっては施設で亡くなることもあると説明している」と述べました。
NHKニュース 01月22日 15時34分 首都圏 NEWS WEB
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20210122/1000059313.html
施設では入所者の家族に「万が一の時も入院はできず、場合によっては施設で亡くなることもある」と説明しているということです。
知的障害のある人など81人の入所者が暮らす佐野市の障害者施設「とちのみ学園」では、今月7日、初めての感染者が出て以降、入所者や職員に次々に感染が広がりクラスターが発生しました。
施設や栃木県によりますと、21日の時点で入所者の6割近い46人と、職員6人のあわせて52人の感染が確認されているということです。
20日、NHKのインタビューに応じた「とちのみ学園」の高澤茂夫園長は、施設でクラスターが発生した経緯について、「障害者施設の宿命というか、特有の困難さがある。この部分が『レッドゾーン』ということで感染者がいる場所を決めても、感染した利用者がふらふらとレッドゾーンの外に出てしまい、出るのを制止するとパニックを起こしてドアを壊した人もいた。対応がかなり難しく、施設全体をレッドゾーンにして陽性の人と陰性の人に今まで通り共同生活を行ってもらうことになり、ぽつりぽつりと感染者が増えていった」と説明しました。
施設によりますと、21日までに感染した入所者46人のうち、医療機関に入院できたのは症状が重い1人だけで、そのほかの感染者は入院先が見つからず、施設内で治療を受けています。
県内の病床がひっ迫しているうえ、障害があることから医療機関側の受け入れが難しい状況があると見られ、こうした中、21日、施設で治療を受けていた入所者1人の容体が急変して、死亡したということです。
現在、施設では、定期的に施設を訪れる医師らとともに、職員らが点滴や酸素吸入などの対応にあたっているということです。
高澤園長は「障害者はもともと基礎疾患のある人が多く新型コロナにかかるとより注意が必要になるが、入院ができないため施設で対応せざるを得ず、職員は泣きながらやっている。入所者の家族には万が一の時も入院はできず、場合によっては施設で亡くなることもあると説明している」と述べました。
NHKニュース 01月22日 15時34分 首都圏 NEWS WEB
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20210122/1000059313.html